伊豆半島西側の付け根に位置する韮山は中々興味深い土地である。北条氏発祥の地であるが、1160年、ここに源頼朝が配流され歴史の表舞台に登場してくる。室町時代になると足利義教の四男政知が鎌倉公方として下向するが関東に入れずこの地に留まった(堀越公方と呼ばれる)。1493年、駿河に下向していた伊勢宗瑞(北条早雲)は二代堀越公方を攻め伊豆国を支配下に置く。その前後より北条氏を名乗っている(後北条氏)。その勢いで関東を攻め小田原を奪取(1495年)、ここに拠点を移し戦国の大大名にのし上がった。 早雲は伊豆半島南西部の松崎から上陸し婆沙羅峠を越え下田深根城に逃亡していた堀越公方を討ったとも伝わる。 西伊豆…