義経千本桜の長いお話の最初の方。この場自体は短いですが、狐忠信が出てくる四段目の大切なプロローグにもなるので、これを機会にしっかりと覚えておきましょう! あらすじ 頼朝に疎まれた義経一行は、なんとか伏見稲荷までたどり着きました。そこにやってきたのは静御前。いっしょに連れて行ってほしいけれど、義経はそれを制し、初音の鼓を渡します。初音の鼓とは、義経が左大臣朝方に「頼朝を討てよ」というなぞかけで手渡されたもの。 だから義経は、鼓をポンポン打つわけにはいかないのです。 頼朝に恭順の想いを伝えたい義経でしたが、弁慶が頼朝からの追手である海野太郎と土佐坊正尊を弁慶が殺してしまい、これで義経が頼朝に敵対す…