ユウとサクラは、楽しみにしていた雪景色の中で 写真撮影をしていた。 すると突然の吹雪に見舞われる。 視界は悪くなり、体温も奪われていく。 「ユウ、寒いよ…」 サクラの震える声に、 ユウは自分のマフラーを彼女に巻きつけた。 「大丈夫、すぐ近くに温泉旅館があるはずだ。そこまで行こう」 二人は協力して、雪道をゆっくりと進んだ。 やがて、古い木造の温泉旅館が視界に入った。 「助かった…!」 二人は安堵の息をつき、旅館の戸を叩いた。 「いらっしゃいませ。あら、こんな吹雪の中、よくいらっしゃいましたね」 旅館の主人は、温かい笑顔で二人を迎え入れた。 「どうぞ、早く中へお入りください。温かいお茶をご用意しま…