HPVワクチンのサーバリックス(2価ワクチン)とガーダシル(4価ワクチン)は、12〜15種類くらいあるとされる「発がん型HPV」のうち、16型・18型の2種類の感染を予防するとされています。ところが、こうして一部の型の感染を予防しても、他の発がん型による感染が相対的に多くなってしまい、ワクチンの有効性が打ち消されてしまう可能性を示した研究結果が発表されていますので、ご紹介します。 コスタリカ研究とは? ご紹介するのは、米国国立がん研究所が2022年7月のランセット・オンコロジー誌(Lancet Oncol. 2022 Jul; 23(7): 940–949)で発表した研究(以下コスタリカ研究)…