前作の「バッタを倒しにアフリカへ」を読みたかったが、たまたま図書館にこの本があったので読む事にした。 著作の中でも語られていたが、かなり内容の長い本である。それもそうで、著者がアフリカでのフィールドワークからコロナ禍でのてんやわんやを乗り越えて、ネームバリューのある科学ジャーナルに論文を掲載し、安定した収入が得られる肩書を手にするまでが書かれており、今までの著者の積年の思いを晴らすだけあってかなり濃厚に書かれていた。 前半はモーリタニアでのサバクトビバッタのフィールドワークを重点的に書かれているが、普通に警察が賄賂を要求するわ物を盗むわで通常の日本人なら1週間で音を上げそうな環境を「雨が降って…