こんばんは。現役救急医です。本当は悠長にブログだのをやっている暇はないのですが、どうしても懸念を表明しないと気が済まない案件があって更新します。 去る8/31、静岡地裁は、2015年に消化管穿孔による腹膜炎で82歳女性が死亡した事に関して遺族が賠償を求めた訴訟について、病院側と担当医に2,000万円を超える賠償金の支払いを命じる判決を下しました。 事の経緯は上記の静岡新聞社のweb記事を参照いただきたいのですが、死亡した女性患者は2015年某日に救急外来を受診し, その時診察を担当した初期研修医(1年目)はCT検査等を行った結果、「帰宅して経過観察」との指示を出しました。しかしその後も女性の症…