私は大の動物好きだ。 というのも、それは家系的なことが大きく影響している。 なぜか私の家系は代々捨てられた動物を見つけては 拾って家族として育てるという人柄が多かった。 そんな家庭で育った私も矢張りそのようになったというだけの話だ。 今は薄れてきてしまっている『縁』という日本古来の感覚。 一期一会で巡り逢う、そういうものを私の家系はとても大切にしてきた。 その感覚は今も脈々と私の中に流れている。 私は人の死目にも動物の死目にも幾度もあってきたが、 死というものは決して慣れるものではない。 最後に愛犬を失ってからというものその喪失感から立ち直れず、 しばらく猫との生活が続いた。 しかし、この春、…