図書室のはこぶね 名取佐和子 著 実業之日本社 クラスメイトの図書委員から図書当番の代打を頼まれ、三年間で初めて図書室に足を踏み入れた高校三年生、女バレのエース(だった)百瀬花音。図書委員の俵朔太郎に教えてもらいながら業務を片づけていると、カウンターの隅に一冊の本を見つけた。タイトルは「飛ぶ教室」朔太郎から教えてもらったばかりの蔵書検索をすると、返却済となっていたため、書架へ戻しに行くと、「飛ぶ教室」はすでに1冊並んでいた。だが、蔵書検索では1冊しかないはずだ。なぜ、同じ本が2冊も? パラパラとカウンターにあった方の本をめくると「方舟はいらない 大きな腕白ども 土ダンをぶっつぶせ!」と、いうメ…