夕方までは平穏。日が暮れてから多忙という、あまりない一日を過ごしている。 こういう日に限って、夕食は手間がかかる。父が家庭菜園から空豆を収穫した。空豆はできるだけ早く食べなければならない。冷蔵庫には、できれば今日には食べてしまいたい料理がたくさんある。さらに夕方には伯父が刺身を持ってきた。漁港の催事でたくさん買ってしまったそうだ。 それぞれ単品ならば、手抜きの夕食が実現したはずだ。 しかし、期限付きの小さな手間が重なると、それなりに面倒くさいものだ。さらに自分も帰宅前に「今日は手抜きにしよう」と、スーパーマーケットで日持ちのしないお惣菜を買い込んでいたので、なおさらである。 父に手伝ってもらう…