16世紀半ばに、島津貴久(しまづたかひさ)は大隅国蒲生(かもう)を攻めた。この一帯での戦いは「大隅合戦」と呼ばれる。その中で激戦地となったのが松坂城(まつざかじょう)である。場所は鹿児島県姶良市蒲生町米丸。 松坂城跡は城域の一部を歩くことができる。荒々しい雰囲気の山城であった。 大隅合戦 切通を抜けて山中へ なお、日付は旧暦にて記す。 大隅合戦 天文23年(1554年)9月、島津貴久は大隅国始羅郡(しらのこおり、鹿児島県姶良市のあたり)の攻略に乗り出す。蒲生範清(かもうのりきよ)・祁答院良重(けどういんよししげ)らが、加治木城(かじきじょう、姶良市加治木町反土)を囲んだことをきっかけに島津貴久…