1867〜1955。ジャーナリスト、文化風俗研究家、新聞雑誌研究家。 「滑稽新聞」「スコブル」など多数の雑誌や奇書を刊行し、反骨と風刺諧謔に富む奇人として知られる。 権力揶揄による入獄4回。
幼名「亀四郎」。亀は「外骨内肉」のため、改名する。つまりこれが本名である。なお、本人は姓の「宮」と「武」がともに権力を示すとして嫌い、「外骨」とだけ名乗っていた。
今日の見出しを、はじめは「大先達」とした。おこがましいと思いなおして「別世界」とした。 小林勇の回想録や随筆集を、面白がって読んだ時期があった。岩波茂雄の片腕にして娘婿、そして岩波書店の会長だった人だ。平民視線で申せば、岩波新書という形式を発明した人であり、岩波映画を設立した人だ。岩波茂雄の傑物たるを語り残した逸話は多いが、小林勇もまた豪傑の誉れ高い人だ。岩波茂雄の伝記も著している。 退職しての晩年は山荘に独居して、厨房や日常茶飯の明け暮れを綴った随想を残した。その分野の愛読者も多いことだろうが、私はやはり、現役時代に出版人として接した、多くの傑物著者たちに触れた人物回想録が、もっとも記憶に残…
ズボラの由来。凸凹がなくのっぺりしたさま。転じてだらしがない、しまらないさまを指す。 ずんべらぼんーずんぼらぼんーずべらぼうーずべらーずぼら、大坂堂島の米相場がずるずる下がる様子からきているともいわれるが、どこまでほんとうか知らない。 エセ坊主を「ずぼう」と呼んで揶揄するうちに「ずぼら」になったという説もある。シースーとかズージャとかザギンやギロッポンとおなじようなノリである。なお、一部の方言だと「ずぼ」には「嘘」、「ぼら」には「ばかもの」という意味があるそうだ。 どれがどこまでどのくらい正しいのか、例によって筆者にはわからない。わたしはひとに説明しやすいズボウ説を採用することにした。 書いて…