正福寺の参拝を終え、次なる目的地である豊岡市下宮の久々比(くくひ)神社に赴いた。 久々比神社の社叢 久々比神社の鳥居 久々比(くくひ)とは、鵠(こう、くぐい)のことで、コウノトリの古名である。 久々比神社の創建年代は分かっていない。 「日本書紀」の垂仁天皇二十三年冬十月の条にはこのような説話が書いてある。 垂仁天皇の皇子であった誉津別(ほむつわけ)皇子は、30歳になるまで言葉を発することがなかった。 神門 垂仁天皇二十三年冬十月、天皇が皇子を伴って宮殿の前に立つと、上空を一羽の鵠が飛んでいるのが見えた。 皇子は天皇の前で、「あれは何という鳥ですか」と言葉を発した。 皇子が言葉を発したことに天皇…