日本では高校生のときに、文系と理系という分け方で進路を決めます。大学の受験科目がそのような分類になっているので仕方がないのかもしれません。しかし、人生のその後の可能性を考えた場合、そんなに簡単に決めてもいいものでしょうか。大学に入学してから、どうもカリキュラムは自分に合わない、職業を選択してから、やりたいこととは違いそうだということはよくあることだと思います。 江勝弘『理系・文系「ハイブリッド」型人生のすすめ』(言視舎、2019年)によると、高校における文理選択の弊害を次のように指摘します。 ① 将来の職業選択の幅を狭める ② 教養不足の社会人を生み出す懸念がある ③ 特定科目に苦手意識を持っ…