目黒シネマで。クエンティン・タランティーノ監督。2019年。171分のエクステンデッド・カット。 「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012年)で興味を失ってしまったのか、「ヘイトフル・エイト」(2015年)以降は未見のクエンティン・タランティーノ。目黒シネマで上映されているのを発見していそいそと。 山もなく谷もなく、明瞭なストーリーもないけどつまらない訳でもなく、それでも観させる力量を楽しむのがメインなのか、大オチまでの丁寧なフリにすぎないのか、あの火炎放射器は笑えばよいのか。作り手側は楽しそうではあるものの観ている方は訳が分からない。 そもそもデビュー当初から無意味で不必要だけど魅力的なパーツと…
NHK-BSプレミアムで7月20日放送。フランソワ・トリュフォー監督。1959年。 「感化院上がりの不良少年で脱走兵だった28歳のフランソワ・トリュフォー」(山田宏一)が監督した自伝的作品。ずいぶんと救いのない陰鬱な話。 ヌーヴェルヴァーグの代表的作品ではあるものの、いかにもヌーヴェルヴァーグといった横紙破りの自由さは現時点ではさほど感じられない。 と思って油断してみていたところ、ラストの衝撃的な格好良さ。予備知識のない状態で観られて良かった。 その他、鑑別所での精神科医の面談のシーンで手の動き等がリアルでしたが、トリュフォーの質問に台本無しで答える即興演出だったよう(撮影後に精神科医の声を吹…