民俗学者、関西学院大学教授。1967年東京都杉並区生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科文化人類学専攻単位取得退学。韓国・啓明大学校客員専任講師、韓国・翰林大学校客員専任講師、国立歴史民俗博物館民俗研究部助手、秋田大学教育文化学部准教授、現職。2009年「<生きる方法>の民俗誌 朝鮮系住民集住地域をフィールドとして」で筑波大学文学博士。専門は、民俗学。とくに日本列島の文化的多様性に関する研究。沖縄の新宗教に関する研究で、第16回日本民俗学会研究奨励賞を受賞。
一条真也です。3月3日は「ひな祭り」です。「ひな祭り」のような年中行事は民俗学の研究テーマですね。ということで、『みんなの民俗学』島村恭則著(平凡社新書)を読みました。「ヴァナキュラーってなんだ?」というサブタイトルがついています。著者は、1967年東京生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。博士(文学)。現在、関西学院大学社会学部・大学院社会学研究科教授、世界民俗学研究センター長。専門は、現代民俗学、民俗学理論。著書に『民俗学を生きる』(晃洋書房)、『〈生きる方法〉の民俗誌』(関西学院大学出版会)、『日本より怖い韓国の怪談』(河出書房新社)、『文化人類学と現代民俗学』(…
2021年度共通テスト国語で出題された「ミンゾク」とは? 人びと(民)の「俗なるもの」のことです。 <俗>とは、①支配的権力になじまないもの、②近代的な合理性では必ずしも割り切れないもの、③公式的な制度からは距離があるもの、などをさしています。 詳しくは、島村恭則『みんなの民俗学:ヴァナキュラーってなんだ?』平凡社新書、に書いてあります。
『みんなの民俗学:ヴァナキュラーってなんだ?』が、ジュンク堂書店三宮店の「話題書ベストセラー」になりました。
2022年度版大学院進学案内『社会学研究科のススメ』より
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 日本の伝統文化とは、日本民族の固有文化である。 日本の伝統的風習の多くは、世界では非常識に近い。 日本の伝統文化も伝統的風習も、神話宗教や自然崇拝を起源とするものが多い。 日本社会の基層にあるのは、民族宗教である。 ・ ・ ・ 令和6年2月号 正論「桑原聡 この本を見よ 『日本人なら知っておきたい日本の伝統文化』 吉村均著 ちくま新書 伝統文化は、その民族が暮らす自然環境のなかで発生し、宗教の影響を受けて生成されて変容を遂げていった。たとえば秋田のナマハゲ。なぜ日本人はこのような恐…
体調が悪く、ベッドで積読していた『みんなの民俗学』(島村恭則、平凡社新書)を読む。第四章の喫茶店モーニング習慣の謎に惹かれ、大阪市生野区での思い出を語ろう。 ↑平野川(大池橋)↑大池橋バス停前の国旗掲揚塔↑大池橋交差点周辺↑今里筋(大池橋交差点) 昭和55(1980)年に大池橋近くにある中学校に転勤した。非行の「高原状態」にあった学校で、周辺では悪名は轟いていた。毎日、事件が起きて、その解決に追われていた。教師の中には登校拒否になるのもいた。私も御多分にもれず、地下鉄今里駅でバスを待っている間、職場に行かずに千日前の「スバル座」で映画を観たりした。 ↑大池橋バス停前にあった「友富士」(トンカツ…
2024年1月15日(月) 19:30~ 辻本侑生 木村哲也「生きづらさ」に向き合う 民俗学の新地平 『クィアの民俗学』(実生社)『生きづらさの民俗学』(明石書店)刊行記念対談 ジュンク堂書店 池袋本店 honto.jp クィアの民俗学: LGBTの日常をみつめる 作者:辻本 侑生,島村 恭則,辻 晶子,三上 真央,大田 由紀,廣󠄁田 龍平 実生社 Amazon 生きづらさの民俗学――日常の中の差別・排除を捉える 作者:及川 祥平,川松 あかり,辻本 侑生 明石書店 Amazon
社会学部にてメディアやポピュラーカルチャー研究などの専攻を考えている学生へのお薦め新書。 稲増一憲『マスメディアとは何か:「影響力」の正体』中公新書、2022年 稲田豊史『映画を早送りで観る人たち:ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』光文社新書、2022年 瀬地山角『炎上CMでよみとくジェンダー論』光文社新書、2020年 金成玟『K-POP:新感覚のメディア』岩波新書、2018年 高野光平『発掘!歴史に埋もれたテレビCM:見たことのない昭和30年代』光文社新書、2019年 貞包英之『消費社会を問いなおす』ちくま新書、2023年 天野彬『SNS変遷史:「いいね!」でつながる社会のゆ…
2023年11月の半ばからはじめた一日一論文。基本平日のみではあるが、1か月続けてやることができた。 2023年12月前半のまとめ。ひと月分でまとめてようと思ったが、一つの記事があまりに長くなりすぎるので、半月ごとにする。また今回からタグをつけた。 ここら辺はいろいろ試行錯誤。 立川、慶州苑(今回紹介する論文とはあまり関係ありません) なおアイキャッチ写真は立川の焼肉屋。慶州苑。今回紹介した論文の<たまラーメン館>の写真が出てこなかったので、かわりに、私が立川で贔屓にしている焼き肉屋を載せる。ここは肉もだけど、タレがものすごい旨いのでおすすめ。 【滋賀関連】 小川都弘 農村工業の展開過程におけ…
12月27日、青土社から『〈怪奇的で不思議なもの」の人類学 妖怪研究の存在論的転回』が出版されました。買ってください。 www.seidosha.co.jp すごくおしゃれな装丁になっています。かなり好評です。 本書は、2017年から2023年にかけて雑誌などに書いてきた論文を集め、かなり改訂して一冊にまとめたものです。事例を大幅に増補したり、全体として用語法を統一したり、新たな議論(場合によっては反論への応答)を付け加えたりしています。もともと英文の第1章を除けばタイトルは初出のままなので、元の論文情報を見つけることは難しくないでしょう。ですが、論旨とかも少し変えたりしているので、学説史など…
引揚者の戦後 (叢書 戦争が生み出す社会 (2))作者:島村恭則新曜社Amazon2013年出版日本帝国崩壊期「引揚げ」の比較研究作者:今泉裕美子・柳沢遊・木村健二編日本経済評論社Amazon2016年出版 私よりも数年以上年上の方たちの中には戦争に負けてから外地から引き上げてきたという人たちが多い。その大半は満州からの引揚者だけれど、それだけではない。その引揚げ途上での苦労話はよく聞くけれど、実はそこから先の話がほとんど多くの関心を呼ばない。 引揚者の数は全部でおおよそ600万人といわれているけれど、その半分は復員してきた兵隊だといわれている。そこにはシベリアへ抑留された人たちは含まれていな…
コメントから アマビエ 新聞文庫・絵 | 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ 島村恭則『みんなの民俗学 ヴァナキュラーってなんだ? (平凡社新書)』 講義 さまざまな「カルチャー」 ハイ・カルチャー=高級文化、社会的エリート(王侯貴族、宗教的権威、ブルジョワ、知識人など)の文化。 ドミナント・カルチャー/メインストリーム・カルチャー=ある共同体の主流を占める文化。しばしばハイ・カルチャーと同義だが、対義語は「ロー・カルチャー」ではなく、「サブカルチャー」になる。 ポピュラー・カルチャー=民衆文化。近代に限らない被支配層の文化。以下の諸文化の上位概念。 フォーク・カルチャー=民俗文化。おおく産業…
【民俗学の大学院(関西学院大学大学院)2024年度院生募集】 民俗学を専門に学び、修士・博士の学位を取得できます。 関学の民俗学教育の特徴 1.民俗学の全範囲をカバーしている。民俗学であればどのようなテーマでも指導可能。 2.英語圏の民俗学理論も含めて、理論をきちんと学んだうえで民俗学を研究できる。 3.社会学、文化人類学もあわせて学べるため、視野の広い民俗学研究を実現できる。 4.国際的視野で民俗学を学ぶことができる。 2023年現在の在学院生 博士前期(修士)課程在学者5名(会社をめぐる経営人類学/民俗学、日本の祭りと神賑、近代都市における美と装いの経験をめぐる民俗学、動物と人の関係をめぐ…