神奈川県の川崎と鶴見。川崎は独立した市で、人口150万を超える政令指定都市。一方の鶴見は、横浜市の一区である。人口約30万。東京と横浜の間に隣接してある川崎と鶴見だが、現在、行政的には別々になっている。しかし、大正時代まで、橘樹郡(たちばな)という同一の郡に属し、共通の歴史を歩んできた地域である。 川崎市役所 鶴見区役所 橘樹郡役所跡の碑(川崎の旧東海道沿い) 江戸時代には、川崎、鶴見とも宿場町として栄えた。川崎は、東海道53次、江戸を出て2番目の宿場だった。江戸から行くと、六郷の渡しで多摩川を渡った先が川崎宿。真っ直ぐ南へと行く東海道に沿って宿場町が続くが、渡し場を左に折れて少し行くと、川崎…