和菓子の一種。大豆をいって粉にひき、砂糖・水あめなどを加えて練り、割り竹を用いて「州浜台」をかたどった棹物の菓子。1657(明暦3)年の創業以来の製法を伝える京都・丸太町通の和菓子店「植村義次」のものが知られる。また、こんにちではこの形のもののほか、そら豆の形のもの、わらびの形のもの、赤・黄・緑のだんごを串に刺したものが京都などで作られる。◇鎌倉時代の弘安年間(1278〜1288)に京都にあった菓子店「松寿軒」が考案したものとされる。
「州浜」は浜辺の入り組んだところをいい、これを意匠化した文様、家紋、またこの形を模し、婚礼や饗宴の飾り物として松竹梅や鶴亀、蓬莱山の情景などを飾るのに用いた島台も「州浜」という。