巡礼の起源 初瀬の町には、西国観音巡礼のゆかりの寺院が佇みます。法起院(ほうきいん)という名の小さなお寺、長谷寺の門前町が鍵型に折れる辺りに、ひっそりとその境内を隠しています。この法起院、長谷寺の開基である、徳道上人という方が、晩年に隠棲されたところです。そして、徳道上人その人こそが、西国三十三所の霊場を設けられた方なのです。 法起院には、徳道上人が本尊として祀られていて、境内には、上人の霊廟も置かれています。多くの人が巡拝する、西国三十三所の霊場巡り。その原点が、ここ初瀬の地にあったのです。 長谷寺の帰路 長谷寺の参拝を終え、再び、登廊(のぼりろう)を辿りながら、仁王門へと向かいます。後に分…