Blue あなたとわたしの本 263 (「パーフェクト デイズ」感想) 休日の夕方、平山は出かけます。フォークナーの「野生の棕櫚」も読み終えたようです。歯をみがき、口ひげを整え、つなぎの制服もカバンに入れます。クリーニングするのです。そして、腕時計をはめるショットがここで初めて出てくる。車のキーは残されます。自転車にまたがります。 神社でお参りし、コインランドリーに寄ります。町の写真屋にも行きます。フィルムをあずけるのです。この店の主人は、アメリカ文学研究者で翻訳家の柴田元幸さんですよね。僕もずいぶんとお世話になっている翻訳家さんです。オースターとか、ミルハウザーとか。この柴田さん、演技も上手…