1924年-1972年。 ジャズ奏者、SF・推理作家、クラシックカーモデル製作家。 テナーサックス奏者として「広瀬正とスカイトーンズ」で活動した後、SF作家に転身。タイムトラベルものの作品を多く残し、「時に憑かれた作家」と呼ばれる。 3年連続で直木賞候補となり期待されたが心臓まひで急死。 棺には《タイムマシン搭乗者 広瀬正》の紙が貼られたという。
かつて自動車業界を席巻したモデル、T型フォード。今となっては貴重品となった、この車両を巡り、過去と現在を結ぶ因縁が紐解かれる。 広瀬正さんの遺作となった傑作ミステリー T型フォード殺人事件、および同時収録作品の 殺そうとした 立体交差 の感想を書きました。 あふれるノスタルジーがいいね! T型フォード殺人事件(広瀬正小説全集5) (集英社文庫) var today = new Date(); var day = today.getDate(); if( day == 5 || day == 10 || day == 15 || day == 20 || day == 25 || day == …
戦前、戦後に起きた実際の事件・事故の日時を取り込みつつ描かれるタイムマシンの物語。過去と未来を何度か行き来して展開する話は面白く、続きが気になって読み進めるのだけれど、同時にとても面白く感じるのが、克明に描かれる当時の人々の暮らしや、風景や、社会風俗。もう、自分もその場所にいるような感じになる。 この小説を手に取り開くこと自体が、タイムマシンに乗り込むようなものなのだ。 自分が生まれる前の時代なのに、そこにノスタルジーを感じてしまうのは、どういうことなのだろう。ラスト、最高にかっこいい。
亀和田武『夢でまた逢えたら』光文社を読了。 なにかでこの本を読みたいと思ってブックオフオンラインに登録してあったのだけれど、入荷の連絡があった時には、なぜこの本を読みたいと思ったのか、その理由を完全に忘れ去っていた。それでも、亀和田武がかつて会って、そのことが印象に残っている人たちについて綴った本書を読んでいって、「ああ、そうだったか」とこの本を読もうと思った理由が判明した。亀和田武が就職した実話雑誌の出版社にいたのが北上次郎だったという話が載っていたのだ。藤代三郎名義で出された『戒厳令下のチンチロリン』で描かれている出版社に入ってきたのが亀和田武だったのだった。まだ「本の雑誌」でブレイクする…
広瀬正はいい感じのSF作家だと思う。 T型フォード殺人事件なんかは正統派ミステリーだと思うのでミステリーとSFの境界線上にいる作家というのが正しい感じだと思うけど、僕にとっては面白い作品を書いてくれる作家さんなんだな
タイムトラベルものの小説でおすすめ教えて これは広瀬正『マイナス・ゼロ』を推すしかない。歴史の自己収斂、伏線、昭和初期の瑞々しい描写、満足いくとおもいます 2020/06/07 02:17 b.hatena.ne.jp 上記ブコメに影響されて広瀬正の「マイナス・ゼロ」を読んでみました。いやーめちゃくちゃ面白かった。 id:kei-s 氏も上記ブコメにスターを付けた人たちもありがとうございました。もちろん教えて増田氏も。SF作品(に限らないけど)の主人公って頭脳明晰だったりしがちだけど「マイナス・ゼロ」の浜田俊夫は思い込みや思い違いが激しくて煩悩多めの俗物感が漂っていて序盤のダメだこりゃ感が逆に…