怪談 ~プール~ 初夏の強い日差しが照りつける小学校で、6年生のプール授業が行われていた。プールサイドのコンクリートは熱を帯び、素足では火傷しそうなほどだが、子どもたちはそんなことも気にせず、水しぶきを上げて楽しんでいた。 やがて自由時間になり、生徒たちが思い思いに泳ぐ中、祐太が突然激しく水面を叩き、浮き沈みしながら助けを求めて叫び始めた。周囲の生徒たちが戸惑う中、担任の佐々木先生が慌ててプールに飛び込み、祐太を救助した。祐太は大量の水を飲んだようで苦しそうに咳き込んでいたが、意識ははっきりしていた。しかし、次第に恐怖で体を震わせ、顔色も真っ青になったため、念のため救急車で病院へ搬送された。 …