ロバート・E・ハワード『失われた者たちの谷』アトリエサードを読了。 サブタイトルは「ハワード怪奇傑作集」とあり、ハワードの多岐にわたるジャンルで書かれた怪奇小説8篇が収録されている。 「鳩は地獄から来る」は、ヴードゥー教の秘法によって作り出されたズヴェンビの棲む館を舞台にした恐怖小説。 「トム・モリノーの霊魂」は、壮絶なボクシングの試合に、過去のチャンピオンの亡霊が荷担する怪奇小説。 「失われた者たちの谷」は、2つの一族の対立を描く西部小説でありながら、洞窟の奥深くに棲息する死体蘇生術を操る〈いにしえの民〉の恐怖を描く恐怖小説。 「黒い海岸の住民」は、飛行機で無人島に漂着したカップルに、巨大な…