第9話 追いかける犬 あとがき 第9話 追いかける犬 その日の放課後。 「ユカリ、今日一緒に帰ろうよ」 昇降口で靴を履き替えていると、アカネが声をかけてきた。 「うん。いいよ」 「ミサキも?」 「私は途中までなら」 「じゃあ決まり!」 三人で校門を出る。 いつものように、学校の話をして、くだらないことで笑う。 しばらく歩いたところで、ミサキが別の道へ曲がった。 「じゃあ、また明日」 「また明日ね」 「うん。また明日」 アカネも少し先で別れる。 一人になった私は、家へ向かって歩き出した。 夕方の住宅街。 空は少しずつ暗くなっている。 風が冷たい。 私は鞄を持ち直して、足を速めた。 そのとき。 後…