~ 追憶 ラナ ~ ゆっくりと回転するステージの上で、身体を起こそうとしたら、 急な吐き気に襲われて嘔吐した。 回転しているのは、ステージではなく、 自分の頭なのだと気づき、 それと同時にここがストリップ小屋ではなく、 神さまの家だということを思い出した。 あれからどれくらいの時間が経過したのかは解らないけれど、 窓から差し込む月明かりと静けさから、 真夜中で在るということはわかった。 頭痛と吐き気が酷く、頭はぐるぐる回り続けているのだけれど、 幸い記憶はしっかりしていた……。 とりあえず、何とか上体を起こし、 あたりを見回す。 ひとまず安全。 近くに神さまは居ない。 わたしの手は、身体の後ろ…