ある家に、6歳の子どもがいました。この子はいつも、「早く大人になりたい」と願っていました。しかし、どうしたらいいのかわかりません。ママのハイヒールを履いてみてもつまずいて転ぶだけ。ごはんをたくさん食べても、おなかが痛くなっただけでした。お化粧をしたりイヤリングをつけたりしてもママみたいにはなれません。 子どもはお婆ちゃんに聞いてみました。「大人になるにはどうしたらいいの?」「待つことだね」「待っていればいいの?」 子どもはお婆ちゃんの言葉の通り、ひたすら待ち続けました。そして・・・ とうとう大人になりました。しかし、大人になったこの子は、「子どもに戻りたい」と思いました。子どもの頃のほうが今よ…