フォークナーの「アブサロム、アブサロム!」(藤平育子訳 岩波文庫)を読み終えました。 ※以下、読んでいない人には全くわからない書き方をしています。ご了承を。 評価:★(★ひとつは「読んでよかった。あるいは、読んで損なし」です。今回は後者かな) あらすじ:アメリカ南部の架空の田舎町が舞台。南北戦争を挟んだ数十年の出来事。サトペンというプア・ホワイト(差別される貧乏白人)が成り上がろうとする物語。一儲けして土地を買い立派な家を建て、黒人を奴隷として使い、町の名士になることを夢見、手段を選ばず突き進む。一度は手にしかけたその境遇は自らの失態、判断ミスで崩れ去る。そのサトペン一家(一族)の様子を複数の…