こどもの日、端午の節句といえば鯉のぼり、そんなイメージで長らく生活してきた。特に成人して以降は驚きも大した喜びもない、毎年の行事、いや祝日の一つである。鯉のぼりを間近で見ることも少なくなり、各地のイベント化しているように思う。今日も全国どこかで鯉のぼりが泳いでいるんだろうな、などと怠惰に考えていて、ふと思い出した。 『独特老人』(編著:後藤繁雄 ちくま文庫)というインタビュー集の中で、この「鯉のぼり」の文化を称賛している人物がいる。作曲家:伊福部昭である。映画『ゴジラ』の音楽で幾度も脚光を浴びる作曲家である。独特老人 (ちくま文庫)作者:後藤 繁雄発売日: 2015/01/07メディア: 文庫…