良書というのは読んでる間、 著者や主人公と長い旅に出ている気がします。 読み終えたときには、 景色の良い場所にたどり着いた心地がして、 そこに荷物を下ろして、しばしほっこりできる、 そういう本かなと思うんです。 まだ6月なのに半年ですでに2冊も、 そういう良書にめぐり合えた幸せを感じています。 偶然にも著者はどちらも女性でした。 深夜2時ごろに読み終えて、 興奮でしばらく眠れませんでした。 粘り強い取材と膨大な資料から、 よくこれだけの作品にまとめられたものです。 ノンフィクションの精華です。 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ 太平洋戦争とは輸送船攻撃の指令から始まり、 輸送基地たる広島…