* いかにして現代詩と「和解」するか 詩人の渡邊十絲子氏は『今を生きるための現代詩』(2013)において自身が詩を書き始めた1980年代に比べて現代では詩というジャンルそのものが凋落の一途を辿っていることを指摘し、現代詩が敬遠される理由としてそもそも日本人は詩との出会いがよくないことを挙げています。 今を生きるための現代詩 (講談社現代新書) 作者:渡邊十絲子 講談社 Amazon おそらく大多数の人にとって詩との出会いは小学校や中学校の授業で使う国語教科書の中だと思います。あらゆる経験が初めてのものとして身の周りに満ち溢れる子ども時代のうちに「よいもの」「美しいもの」として半ば強制的に詩を与…