ユートピア的な想像力を取り戻す 闇の精神史 (ハヤカワ新書) 作者:木澤 佐登志 早川書房 Amazon 木澤佐登志は、2019年に立て続けに刊行した著書『ダークウェブ・アンダーグラウンド』『ニック・ランドと新反動主義』によって注目を集めた気鋭の書き手だ。今回紹介する『闇の精神史』は4冊目の著書となる。(他に共著あり) アンダーグラウンドな世界や反リベラル的な思潮を扱った初期著作群や、やたらと黒い装丁、また『闇の精神史』の帯コピーである「イーロン・マスクはなぜ火星を目指すのか?」というフレーズなどを見て、この著者の本がアングラな文化や極端な価値観をセンセーショナルに紹介する、ケレン味重視のもの…