2024年に読んだ本で胸打たれたのはこの本。 あらすじ 1930年代末、恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾唖の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を男は静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。妻を失った店主のミック。流れ者の労働者ジェイクや人種差別や家庭不和に胸を痛める黒人医師コープランド。彼らのささやかな人生の一ページが静かに交差していく。 個人的な感想としては、カーソン・マッカラーズという作家の奏でる柔らかい雰囲気に大変好感を持ちました。登場人物がみんな繊細で危うく、タイトルどおり孤独を胸に秘めてそっと静かに生きている。そんな人間像が読むものをも優しくしてくれるよ…