備前焼の肩衝茶入。古田織部所持と伝えられており、慶長年間かそれ以前の作と推定されている。寛永十三年(1636)の茶会での使用が史料にみえ、江戸後期には茶人でもあった松平不昧が蒐集した茶道具の名物の一つとして挙げられている。 古田織部所持の備前肩衝茶入 参考文献 古田織部所持の備前肩衝茶入 「さび助」は備前焼の茶入の代表作として現代に伝わっている。ロクロ成形後に胴部を押さえて変形し、口縁や肩に傾きを加えた形状であり、縦方向のヘラ目、底面に「六」と「C」の記号が刻まれている。 kuregure.hatenablog.com 寛永十三年(1636)十月二十六日晩、茶人中沼左京が主催した茶会において「…