本の紹介 『 老虎残夢 』 桃野雑派 舞台は、中国、南宋の時代。少女だった蒼紫苑(そうしおん)は、わけあって武侠の師父・梁泰隆(りょうたいりゅう)に育てられ、武道の達人となる。少女が成長し、師父からついに奥義を継承するときが来たと告げられたとき、師父は弟子の蒼紫苑ではなく、外から招くある三人の武侠に奥義を譲ると言う。不満を抱く蒼紫苑は、その三人を渋々迎え入れた。だが、饗応の宴が終わった翌日、湖上の道場にて息絶えた師父が発見される。犯人は、迎えた三人の武侠の誰かであると判断した蒼紫苑は、三人に道場から出ることを禁じるが、まともに闘って勝てる相手ではない。内功(気を操る極意)、外功(外面的な武力)…