吉田さんのおむすび ある出版社の企画で「喪失」と「悲嘆」を語り合う対談に参加した。 お相手は、故・佐藤初女さんの「森のイスキア」の活動を福岡で受け継いでいる吉田俊雄さんと紀美子さん。ご夫妻は、大学生だった次男を亡くされている。 「家庭を顧みない仕事人間だった」と、次男を亡くした当時の自分を振り返る俊雄さん。「僕は息子のことを何も知らない。自分の人生は何だったのだ、家族を何と思っていたんだ」と、仕事しかしてこなかった自分の生き方に自責の念を覚えたという。 佐藤初女さんとの出会いは、俊雄さんを変えた。 「自分が中心の生き方から、ともにいるという生き方への気づきを(初女さんに)促された。それは人と交…