消費者の節約志向は高まっている(都内のスーパーの売り場) 大手小売業の2024年2月期の決算が出そろった。値上げの浸透やインバウンド(訪日外国人)の増加で軒並み好業績となった。 ただ足元の消費は力強さに欠ける。実質賃金はマイナスが続き、消費者には「値上げ疲れ」の雰囲気も漂う。機動的な価格戦略と、消費を喚起する付加価値の高い商品開発が各社には求められる。 決算で好調さが目立ったのはコンビニエンスストア業界だ。ローソンは最高益を更新し、セブン&アイ・ホールディングスも国内コンビニ事業で利益を伸ばした。オフィス街に人の流れが戻り、客数や客単価も増えた。 高島屋が最高益を更新するなど高級ブランドを扱う…