生物学を少し知っていると、いわゆる進化論について、世間では細かい誤解がいろいろある事に気付く。 そしてその細かな誤解の多くは、おそらく言葉に起因するものであろう事も。 たとえば遺伝子の劣性とか優性は(これらは最近になってようやく言い換えされるようになってきたが)日本人の多くに、長きにわたって間違った認識を植え付けてきた。 それと似た事が進化論についても言える。 生物の進化それ自体については、ほぼ疑う余地はない。 「暗黒バエ」実験や、地質学的な化石調査、あるいは新型コロナウイルスの度重なる「進化」など、進化を肯定する証拠には事欠かない一方で、進化を否定する証拠は見つかっていないからである。 しか…