昨年末のことであるが、町内のレクリエーションで水尾へ行ってきた。 夏の地蔵盆が子ども主体であるのに対して、こちらは大人向けの恒例行事である。山陰本線の保津峡駅から山の中を1時間ほど歩き どこからともなく柚子の香りがしてくるころ、急に開けてきて水尾の集落に着く。 京都市右京区とはいうが公共交通機関はなく、 集落が運行する自治会バス(1日に5本だけ、しかも木曜日は運休)があるのみの隠れ里である。民宿の柚子風呂で汗を流した後は、鳥の水炊きで舌鼓を打つという贅沢な一日であった。この地は平安時代、清和天皇(清和源氏の祖)がこよなく愛したことでも知られ、 ここで生涯を終えられた。この地に於いては、柿は全く…