1933年、東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科フランス科、東京大学大学院人文科学研究科仏語文学専攻、博士課程単位取得退学。東京大学教養学部助手、専任講師、助教授、教授、評議員を経て、1993年退官。現在、東京大学名誉教授。放送大学前副学長。フランス演劇に造詣が深く、自ら演出家も務め、1997年に演劇制作「空中庭園」を設立。
ビードロ、ぎやまん、硝子 うつせみのあなたに 山のあなたの空遠く あなた(かなた)・彼方・貴方(貴男・貴女) マラルメとうつせみ ビードロ、ぎやまん、硝子 ガラス。硝子。ビードロ。ぎやまん。 ガラスという言葉で、ビードロという言葉を思い出しました。あれもたしかガラスじゃないか――と辞書で調べてみるとポルトガル語から来ているらしいのです。 西洋の事物が日本に渡来する順では、ポルトガル語が先でオランダ語が次だと学校で習った記憶があります。キリスト教の布教と経済活動つまり交易が目的だったわけですね。 ガラスを意味する上の言葉の中では「硝子」が気に入っています。 * ガラスという意味である「ぎやまん」…
先日の日曜日、京都に行っていたのは、京都芸術劇場春秋座へ、 「マラルメ・プロジェクトIII『イジチュール』の夜へ―「エロディアード」/「半獣神」の舞台から―」の公演を観賞のためでした。 目的は、例年通り、高谷史郎さんの映像他の観賞でした。 かと言って、そんな変わり映えするようなことはないのですが、その仕掛けはかなり凝っているので、毎回、観に行っては、「あーではない。こーではない。」と考えることが、この3年ほどの夏のイベントとなってしまっています。 で、今年はどうだったか?と言うと、 基本、やはり変わっていなかったのですが、パフォーマンスの内容としては、特に後半、ダンスと映像の展開がこれまで以上…
少し遅くなりましたが、去る、8月14日の日曜日、京都芸術劇場 春秋座にて行われた、マラルメ・プロジェクトII「イジチュール」の夜、を観に行ってきました。実は、個人的に当日を迎えるまでの間に紆余曲折あったのですが、何とか、当日、楽しめることができました。京都芸術劇場の方に感謝です。この企画は、19世紀の詩人、ステファヌ・マラルメを題材に、京都造形芸術大学大学院の浅田彰氏が中心に企画され、昨年に続いて行われた、パフォーマンス・イベントでした。「京都造形芸術大学 | 大学院 | Information | マラルメ・プロジェクトII 『イジチュール』の夜について」去年の分では、いささか企画に急造感が…