1918年、福岡生まれ。小説、詩、翻訳など多彩な分野で活躍。マチネ・ポエティクにおいて中村真一郎や加藤周一らと脚韻詩の可能性を模索した。1941年、東京帝国大学文学部フランス文学科卒業。 1979年、脳内出血のため死去。
怪獣映画『モスラ』の原作者の一人でもある。 また「加田伶太郎」というペンネームで、いくつかの短篇推理小説を発表した。「加田伶太郎」は「誰だろうか」のもじりである。作家の池澤夏樹は福永の息子。池澤春菜は孫にあたる。
(地図と文学の素敵な関係展) ★田口耕平「『夢の輪』の広がり 福永武彦の見た『寂代~帯広』」 北海道立文学館、2022年8月12日(金)14:00 (WEBサイト→) www.h-bungaku.or.jp 文芸作品を読むときに、地図が大きな役割を果たしていることがあります。旅気分を盛り上げ、タイムマシンの役割を担い、空想世界を呼び寄せ・・ときには地図を読みながら手に汗握ることも。地図の象徴的な意味を効かせた作品もあり、まさに読者を作品世界に巻き込む名脇役でもあります。 本展では、おもに当館のコレクションの中から、注目したい作品や資料をピックアップし、地図と文学との素敵な関係を探ります。 ※な…
(地図と文学の素敵な関係展) ★地図と文学の素敵な関係 展 北海道立文学館、2022年6月18日(土)-8月14日(日) (WEBサイト→) www.h-bungaku.or.jp 文芸作品を読むときに、地図が大きな役割を果たしていることがあります。旅気分を盛り上げ、タイムマシンの役割を担い、空想世界を呼び寄せ・・ときには地図を読みながら手に汗握ることも。地図の象徴的な意味を効かせた作品もあり、まさに読者を作品世界に巻き込む名脇役でもあります。 本展では、おもに当館のコレクションの中から、注目したい作品や資料をピックアップし、地図と文学との素敵な関係を探ります。 ※なお、こちらの掲載画像は、当…
人生は憧憬にあふれ、
突如として、福永武彦マイブームがやってきた。 きっかけは、仕事で知り合った女性から自作の句集が送られてきたことである。その本の「序」を読んでみると、彼女の父親は石田波郷の信奉者で、彼女自身も波郷の句を愛好し、彼が入院した清瀬の東京療養所跡を歩いたこともあるという。私が清瀬在住だと思い出して句集を送ってくれたとのこと。なるほど。石田波郷は私が卒業した清瀬市立清瀬中学校の校歌を作詞している。 ついでだからと清瀬市のホームページにアクセスして、波郷について何か触れられていないかとさがしたところ、新たに「文学散歩」のコンテンツができていた。そこには石田波郷、吉行淳之介と並んで、福永武彦の名があった。3…
ガラス。硝子。ビードロ。ぎやまん。 うつせみのあなたに 山のあなたの空遠く あなた(かなた)・彼方・貴方(貴男・貴女) マラルメとうつせみ ガラス。硝子。ビードロ。ぎやまん。 ガラスという言葉で、ビードロという言葉を思い出しました。あれもたしかガラスじゃないか――と辞書で調べてみるとポルトガル語から来ているらしいのです。 西洋の事物が日本に渡来する順では、ポルトガル語が先でオランダ語が次だと学校で習った記憶があります。キリスト教の布教と経済活動つまり交易が目的だったわけですね。 ガラスを意味する上の言葉の中では「硝子」が気に入っています。 * ガラスという意味である「ぎやまん」という言葉は、ダ…
久々に出会ってしまった…と思える本を読みました。
引きつけられるようにして今日、「ノルウェイの森」を手にとって再読を始めてみた。 直子は最初から自分が死から逃れられないと決意している事がなんとなく分かり、ワタナベ君との接し方は誰かと似ているとふと感じられた。ああ、誰だろう、、、ぼくの記憶の中を探っていくと、ああ、あれだなと思いつくものがあった。福永武彦の「死の島」に登場する素子だ。原爆症で、自殺することを決めている素子の雰囲気が似ていると思った。村上春樹を福永武彦を持ち出して論じる人がいるとは思えないが、ぼくの読書範囲では同じような世界を描いているように感じられる。
次第に主題が形づくられてきている感触がある。「ゴーギャンの世界」を読み始めて感じた違和感を育ててみる方向の中で生まれつつある主題だ。福永武彦はゴーギャンの精神を捉えようとしているが、ゴーギャンその人の中に入っていこうとはしていない。おそらく作家としての自己を画家とは違う場所に置こうとしているからだ。ぼくの場合はゴーギャンとなって彼のように内部と外部を味わいたいのだ。 昨日「ゴーギャンの世界」を読んでいて、大鴉というエドガー・アラン・ポーの詩をマラルメの翻訳で読んで霊感を受け、それを人生の謎のようなものとしてタヒチの自然の中に求めようとした、という福永の解釈を知った。ロマン派の芸術家というのは人…
「風のかたみ」は御高承の通り福永武彦の王朝ロマン小説のタイトルである。私は学生時代からこの作家の作品が好きで、所謂純文学、推理小説、評伝、随筆、詩集に至るまで出版された粗全著書を所持している。 では何故このタイトルを選んだのか。特に深い意味は無く、ただ何となく「風」という言葉が好きっだったからかも知れない。 だが中学の同級生が学習院大学仏文科に進学、福永教授の授業を受講し「あまりの印象の悪さに幻滅」との手紙をくれた事もあった。 私は数えきれない過ちの記憶と共に、このような思い出深い蔵書、レコード、楽器に取り囲まれ生活している。これこそが私の形見なのかも知れない。 跡もなき波行くふねにあらねども…
被爆者個人にはどのような生が営まれるかを20世紀小説形式で描き切った「死の島」を2週間弱で読んだ。(図書館の貸出期限は2週間だった)小説中の現在は昭和29年であるが、それを昭和46年に福永武彦は最後の長編としてこれ以上のものは残せないと本人が述懐したほどの作品を残した。 ぼくは戦前の文学者がおしなべて大政翼賛的に戦争協力した中で、加藤周一、中村真一郎、福永武彦が世界文学レベルで自らの文学的矜持を失わず戦中を耐え、戦後「1946・文学的考察」をいち早く世に問うた功績を知って、幾分明るい希望を持ったのだった。日本だけが文学的にガラパゴス化したわけではなかった。日本精神なるものにすべて糾合されたわけ…
コタが鳴くため夏の間も窓はしっかり閉めて眠ります。ちょっと開けるだけでずいぶん涼しいのだけど、そこは我慢…そんな夏もお盆が過ぎると突然涼しくなるのがいつものこと。昼間はそれなりに夏らしい日もまだあるのだけど、夜の気温が20℃を下回りタオルケットのみで寝ているともうすでに寒い。昨日の夜は、季節は夏なのに朝起きたら雪が積もっている夢を見た。朝起きたら家の周りが冬の海になっている夢なんかも時々見る。あ~夏よ行かないで…。 中島公園を散歩する 北海道立文学館へ行く 有名ラーメン店へ 中島公園を散歩する 夏が好きすぎて、暑い日は散歩に出かけたくなる変わり者、日焼け止めを歩きながら塗るのも得意だ。今年は8…
I found a book that I want to read. ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫) 文庫2018/2/24 澤村伊智 (著) 本と作家のリスト ずうのめ人形 (角川ホラー文庫) 文庫 – 2018/7/24 澤村伊智 (著) などらきの首 (角川ホラー文庫) 文庫 – 2018/10/24 澤村伊智 (著) ししりばの家 (角川ホラー文庫) 文庫 – 2020/1/23 澤村伊智 (著) ぜんしゅの跫 (角川ホラー文庫) 文庫 – 2021/1/22 澤村伊智 (著) 『日本国現報善悪霊異記』 景戒 日本霊異記 (新日本古典文学大系 30) ハードカバー – 1996…
7/30(土)現実の孤独においては、錯覚だけが信者に応えるのだが、信者でない者に応えるのは不可解なものなのである。(ジョルジュ・バタイユ『有罪者 無神学大全』江澤健一郎訳 河出文庫 p31) 宇宙を笑うことで私の生は解放されていた。(p33) 激しい笑いが生じれば、いかなる限界もなくなる。(p34) 道徳を意識すると、私は無邪気なまでに「野性的」になるのだ。(p35) 7/31(日)軽井沢に来た。 7/31(日)福永武彦『夢見る少年の昼と夜』(P+D BOOKS 2017.4)を買った。 8/1(月)ピエール・モリオン『閉ざされた城の中で語る英吉利人』(生田耕作訳 中公文庫 2003.12)を…
①小川国夫光と闇 おりじん書房②跳躍台 小川国夫 文藝春秋③天草灘 小川国夫 潮出版社④一房の葡萄 小川国夫 冬樹社⑤混沌から創造へ 武田泰淳 中央公論社⑥雉子の羽 庄野潤三 文藝春秋⑦紺野機業場 庄野潤三 講談社⑧風の旅 三浦哲郎 文藝春秋⑨笹舟日記 三浦哲郎 毎日新聞社⑩夢の浮橋 倉橋由美子 中央公論社⑪現代作家論 中村光夫 新潮社 ⑫妖術記 河野多恵子 角川書店⑬ボオドレエルの世界 福永武彦 矢代書店⑭角よ故国へ沈め 小川国夫 平凡社⑮ノンフィクションの言語 篠田一士 集英社⑯傳統と文學 篠田一士 筑摩叢書⑰時が流れるお城が見える 秋山駿 仮面社⑱二葉亭四迷論 中村光夫 芝書房⑲贋の偶像…
テリトリー、外、内、辺境 辺境に身を置いた人たち 言葉は外と内から辺境へとやって来る 辺境としての自分 夢の言葉、言葉の夢 テリトリー、外、内、辺境 昔の話です。 「仏文学は澁澤龍彦、独文学は種村季弘(たねむらすえひろ)、英文学は由良君美(ゆらきみよし)。そんなふうに、一部の人たちが口にしていた時期がありました。三人に共通するのは、博覧強記というところでしょうか。在野、アカデミックな場と、身を置く場所は違いましたが、それぞれが持ち味を生かしながら、いいお仕事をなさっていました。 三人のなかでは、由良君美がいちばん一般的な知名度は低かったような気がします。ただ、専任の大学教員であったために、アカ…
*「ひとかたならぬお世話になっております」より *「ああでもあり、こうでもある」より *「スポーツの信号学(1)」より *「うつとあ・そ・ぼ、あるいは意味の構造について」より *「たとえる(9)」より *「名のないモンスター、あるいは外部の思考」より *「それは違うよ」より *「ま~は、魔法の、ま~」より *「交信欲=口唇欲」より *「病室の蛍」より *「言葉は言葉(言葉は魔法・第5回)」より *「ひとかたならぬお世話になっております」より 自分の場合には、ヒトである自分の顔を鏡で見たりすると、いかにもそんなことをしそうな異様な気配を覚えます。鏡の中の自分に「相貌的知覚」(※何かに人の表情や動…
7/2(土)ヘミングウェイの晩年を思っていた 7/3(日)ロレンス『チャタレイ夫人の恋人 完訳』(伊藤整訳、伊藤礼補訳 新潮文庫 1996.11)を買った。 完訳ではないのを前に買っていた。 7/4(月)「哀れな身寄りもない年寄りをなぐったりすると、ひどい罰が当たるぞ」と老人はうめいた。 おまえみたいなのを見ていると、こっちまで生きてるのがイヤになる、と少年は心の中で言い返した。死んじまえ、さっさと。人間は多すぎるんだ。 「人間を神にする力がないのなら、聖霊なんて空気と同じだ」(日野啓三「天窓のあるガレージ」) 自分が誰からも必要とされなくなる日をぼんやりとでも予感できるようにならなければ、自…
草の花 福永武彦 著 著者は池澤夏樹の父にあたり、昔の東大出。その作家としての地位を確立した作品が本作。と、wikiに載っていた。 孤独と愛に関する文章が多く、理想と現実のすれ違いも全体を通して感じられた。主人公の自身への誠実さと、それを見せられて悲哀を蒙る自身の親愛なる人、というジレンマな構造で、そこからくるもどかしさに悩んだり、その狭隘な空間を無視して進もうとしたり、心の中の揺れ動きが描かれていた。潔癖で、理想の愛を追求し続けたが為に、近しい人が別れて離れていく悲しみ、あるのは自分の信条だけ、という感覚を受けた。 比喩や描写が綺麗で、そこに理想性やら愛やら孤独やらを含んだ流麗な文章が続き、…
第81代総理大臣になった村山富市の一代記。 1924年に大分の漁村に生まれる。小学校卒業と同時に東京に奉公。勉強して大学に進学(当時は入学資格にうるさくなかったとみえる)。無料の下宿が社会運動家で薫陶をうける。1944年に招集され、熊本で訓練中に敗戦の報を聞く(すでに訓練兵に渡す鉄砲はないわ、上官は玉音放送をソ連に宣戦布告すると勘違いしたわと、ドタバタ)。大学に復学したが、地元の漁業協同組合民主化のための運動員に誘われる。1947年に結党された日本社会党に入党。以後は専従として地元の社会運動、市民運動に走り回る。 以上の経歴は以下の人たちに重なる。このブログでは取り上げていない新左翼の創始者(…
①雑誌聲1/2/4/5/6/7/8/9/10 丸善②心の中を流れる河 福永武彦 東京創元社③遁走 安岡章太郎 講談社④意識通信 森岡正博 筑摩書房⑤妖女のように 倉橋由美子 冬樹社⑥我が父たち 津島佑子 講談社⑦雲の都4/5 加賀乙彦 新潮社⑧猫沼 笙野頼子 sutudio parabolica⑨蜜蜂・余生 中勘助 岩波文庫 ワルツで大量に買いすぎたので一度購入物を戻し、高円寺へ出動。今回は少し値段設定高めかなあ。①最初1周目で最後の方まで大したものはないなあと思ってみていたが、床に転がっていた雑誌に目をやると、「聲」ではないか。ちょうど吉田健一展を見たばかりであり、何だか運命的なものを感じた…
読んだ 堀江敏幸・角田光代「私的読書録」 島崎藤村「破戒」 「文藝別冊 総特集 大瀧詠一」 tofubeats「トーフビーツの難聴日記」 中上健次「鳳仙花」 今村夏子「むらさきのスカートの女」 堀江敏幸「燃焼のための習作」 高橋揆一郎「信予」 中沢けい「海を感じる時」 小谷野敦「文学賞の光と影」 三島由紀夫「行動学入門」 福永武彦「廃市・飛ぶ男」 観た 早稲田大学国際文学館 村上春樹ライブラリー 漱石山房記念館 細野晴臣 大阪中之島公演 2022(原田郁子&角銅真実、ジムオルーク×石橋英子、ゆりやんレトリィバァ) 吉本ばなな原作「ムーンライト・シャドウ」 中沢けい原作「海を感じる時」 聴いた …
札幌【占い.口コミ.当る.2022年】夢占館(ゆめせんかん)の石原聖山『札幌北区の占いの父』が貴方の【2022年!干支壬寅 (みずのえとら)【下半期】を的確に占う!2022年6月28日(火) 札幌のよく当たる占い師 口コミで当たると評判の札幌北区の占いの父ー 夢占館(ゆめせんかん)の石原聖山が貴方の『2022年!干支壬寅 (みずのえとら)』を的確に占う!占い歴25年、お悩み相談人生アドバイザー『占い&お悩み相談BOX夢占館(ゆめせんかん)』ー石原聖山の元気が出る世界の名言,格言をあなたに・・・2022年6月28日(火) 占い&お悩み相談BOX夢占館(ゆめせんかん) 【あなたの不安や迷いを断ち切…