「狂った一頁」を見てきました。テアトル新宿の「時代劇が前衛だった」特集上映の一作品です。この映画は時代劇ではありませんが、1926年(大正15年)に公開されたとても古い無声映画です。この映画では、当時の脳病院を舞台に、その生涯を、牢獄のような病室に隔離されて生きることを余儀なくされた、多くの狂人たちが描かれています。憑かれたようにバレエを踊り続ける娘、赤ん坊を亡くしたために気が触れた女、そして失われた人間らしさを取り戻させるため狂人たちに「笑いの面」を着けさせる雑役夫・・。とにかく全編が「狂気」に包まれており、見る者の情緒を不安定な非日常に引きずり込みます。タイトルの「一頁」とは日記を指してい…