時代劇が前衛だった-牧野省三、衣笠貞之助、伊藤大輔、伊丹万作、山中貞雄 作者:古賀重樹 淡交社 Amazon 国立映画アーカイブや京都府立文化博物館の所蔵している画像資料多し。わかりやすい。 日本映画の青春記。それぞれに面白いけれど、一番興味深かったのは今まであまり知らなかった衣笠貞之助の項。 自分の中の衣笠監督は「地獄門」の監督であり、女形出身だけに山本富士子などの映画の女性の所作に秀でているというイメージ。 「狂った一頁」や「十字路」などの前衛的な初期作品をまだ観てなかったが、ドイツ表現主義を一杯吸い込んだこの頃こそ、海外でも評価されていたのだということにやっと周回遅れでたどり着く。「十字…