作家、小説家、(1909-1992) 「探偵小説」を「推理小説」に変換させた原動力となった作家であり、いわゆる「社会派推理小説」の鼻祖である。ただし、作品は、推理小説の枠を越え、さらに歴史研究・昭和史検証にまで及び、非常に多岐に渡る。 デビューが遅く、それまでは長く「下積み人生」をおくってきたため、社会の下層にいる人々に共感した作品が多く、「司馬史観」と対象させて「清張史観」と呼ばれる場合もある。
松本清張生誕100年スペシャル 夜光の階段 DVD-BOX 昔、松本清張の小説はかなり読んだのですが、少し前に「疑惑」のドラマを観てからなんとなく松本清張ブームが自分のなかで来てます。 「疑惑」の感想はこちら。 ent.misszoo.net Amazon Primeで今回は「夜光の階段」を観てみました。 「夜光の階段」の原作 ドラマ「夜光の階段」のあらすじ ドラマ「夜光の階段」の感想、ネタバレ含む 「夜光の階段」の原作 夜光の階段(上) (新潮文庫) 表題にもある通り、原作は松本清張の同名小説。連載当時は「ガラスの階段」のタイトルだったようです。松本清張さんの小説では女性がヒロインになってい…
はじめてこれを読まれる方のために、これは、日記であり、エッセイです。また、これまでの生活体験、人生経験に基づいた一種のモノローグ集と言えるかも知れません。自身の独断や偏見、机上の空論も多々あろうかと思いつつ、社会との関わりの中で、日々切実に感じた想いを、つれづれなるままの世界観に立って思うまま、ありのまま文字に託して発信しています。 今回、「その十四」には、初版から第十三版までに取り上げた目次テーマの中でも、特に「コトの本質」に関するものが多くなりました。その理由は、大事件や社会問題の背景に潜む風潮や世相とその対応状況などに感じる様々な想いを吐露したからです。 内容は、目次から、①日常、②エン…
新潮文庫版「海」(小川洋子著)を読んだ、と先日の記事に書いた。 短編集ではあるが、どの作品も良かった。 その中に収められた短編で私のイチオシ、「ひよこトラック」が先日の記事のテーマだった。 小川洋子さん。 淡々とした文章で普通のことを書いているように見えるが、そうではない。 普通の生活のそこかしこにひそむ、普通でないこと。 それを掘り出して小説を構築していく。 そんな作家さんである。 文庫の最初に収められた短編、「海」もいい。 ストーリーはシンプル。 若いカップルが、結婚の承諾を得るために女性側(ここでは「泉さん」となっている)の実家へやってくる。 とある片田舎の町だ(私は山梨県かな…と想像し…
斜面の絵はこれまでに何度も描いています。別に斜面が好きって訳じゃないのですが、因縁を感じるのですね。何しろ斜面を転がり落ちるような人生でしたから。 それがまた、高い所からだとまだしも、低いところからどん底ですからね、話になりません。 あ、高い所からだと逝ってしまいますね。まだどうにか生きているので…。しかしながら、ちょっと登ったと思ったらまた落ちてを繰り返す人生でした。七転び八起きどころじゃありません、八転び七起き。余裕もないのに何故絵を描いているかと言うのも、なんと言うかですね…。
読書録として、ブログを始めたいと思います。今年は小説をたくさん読みたいです。 2023年1月1日に読んだ本 新年1冊目は松本清張『偏狂者の系譜』。松本清張の「学究物」は、大学の内部を見るようです。 収録作品は「笛壺」「皿倉学説」「粗い網版」「陸行水行」の4篇。 「皿倉学説」が一番印象に残りました。 「粗い網版」は研究者としての資料収集と読み込みの感覚が伝わります。 「陸行水行」は、邪馬台国論争への偏狂的な一途な打ち込み方に惹かれました。
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当ブログをご覧戴き有難う存じます✨ #ナゼキニ ブログ筆者の猫目宝石 (id:nazekini)と申します。 2022年、令和4年の今年は松本清張没後30年だそうで↓ www3.nhk.or.jp 松本清張原作とうたった映像化作品を多数観るチャンスがありましたので、この機会に未読の原作本と合わせて楽しもうと、 私も清張沼にハマってみる?キャンペーン(キャンペーン?) を始めました。 今回は「帝銀事件」について。 よろしくお願い致します。 ドラマ「帝銀事件」 小説帝銀事件 帝銀事件とは シリーズ未解決事件 ドラマ「帝銀事件」感想 『日本の黒い霧 帝銀事件の謎』読書感想 ドラマ「帝銀事件」 音声配…
2019年2月3日放送 松本清張ドラマ「疑惑」の原作 松本清張ドラマ「疑惑」のあらすじ 松本清張ドラマ「疑惑」の感想 松本清張ドラマ「疑惑」の原作 松本清張の小説が原作。1982年に発刊され、すぐに映画化されています。 その時の映画がこちら。 疑惑 原作は読んでいないのですが、ネットで調べたところ今回のドラマとは少し設定など違うようです。 今回のドラマでは静岡の熱海が舞台でしたが、小説では場所も違うようですし、今回、米倉涼子さんが演じた佐原卓子弁護士も原作では男性弁護士・佐原卓吉みたいです。そして原作では、週刊誌の記者の秋谷は新聞記者。散々、球磨子を悪女のように書き立ててしまったが、球磨子が無…
松本清張原作『天城越え』(1983年)について 典拠としての「天城峠に於ける土工殺し事件」 松本清張の証言から 純文学から大衆文学への移行 参考文献 松本清張原作『天城越え』(1983年)について 田中裕子の名演で有名な、映画『天城越え』(1983)は、松本清張の同名小説の映画化である。 この作品の殺人事件にはモデルがあることが分かっている。 (参考文献:中川督裕「松本清張『天城越え』の生成」:『刑事警察参考資料』第四輯『天城峠に於ける土工殺し事件』から」『京都語文』16号(2009・11)) 典拠としての「天城峠に於ける土工殺し事件」 そのモデルとは、静岡県警察部保安課発行の『刑事警察参考資…
ここ最近本当に寒いですね。 一週間前まで春みたいだったのに🌸 ところで今日本はいろいろと大変なことになっていますが、なぜかわかりますか? 日本は植民地だからです。 というのは昨日見た参政党の神谷宗幣さん、参議院議員の動画です。 神谷さんが80か国を回っていろんな国会議員や政治関係者と会って話すとみんな「日本は米の植民地」という認識を持っているそうです💧 日本は独立していると、多分ほとんどの人が思っているんじゃないでしょうか。 私も2年半前からあれこれ調べてきたけど、神谷さんの演説に日本が辿ってきたすべてが詰まっています。 www.youtube.com ちょっとインパクトがありますが💦 参政党…
NHKBSプレミアムで放送された英雄たちの選択「森鷗外37歳の転機~小倉'左遷'の真実」を録画して観終えた。 夏目漱石と並ぶ明治の文豪・森鷗外は昨年没後100年を迎えたことから色々な企画が実行されておりこの番組もその一環と言えるかもしれない。 若くして陸軍軍医に任官、ドイツ留学を経て軍医の頂点である陸軍軍医総監・医務局長に昇り作家としても大成した鴎外だが、唯一の挫折とも云える37歳からの小倉第十二師団軍医部長への転勤を取り挙げ、その異動(左遷)が鷗外にもたらしたものを見つめ直す番組である。 人事異動は私も含めて組織で働く(働いた)誰もが身につまされる話と言える。 エリート軍人で作家活動も東京で…
今日は「新装版 日本人を考える 司馬遼太郎対談集」から、 桑原武夫さんとの対談を紹介する。 タイトルは「〝人工日本語〟の功罪」。 この対談は1971年に行われた。 ここで「人工日本語」というのは、方言に分かれていた旧知の土着の日本語ではなく、共通語として生成した標準語のことを言っている。今だとAIが作る文章とかあるから、もっとヘンな時代になっているようだが、それはさておき。 そういう人工日本語つまりいまの標準語は、論理的表現はできるが、感情表現にはどうも適しておらないように思います。 (p.243、司馬) 例として「ああしんど」が紹介されているのだが、どうもピンと来ない。SNSやスマホはもちろ…
あの鬱陶しい三浦瑠麗が表舞台から消えてくれる可能性が高いようだ。 三浦の夫が社長を務める太陽光発電の投資会社が東京地検特捜部に家宅捜査されたが、その「三浦の夫」清志*1の弁護士がやはり東大卒の統一教会弁護人であることが現代ビジネスの下記記事に書き立てられて多数のはてなブックマークがついた。 gendai.media ここでは記事の引用はせず、いくつかの「はてなブックマーク」コメントをリンクする。 【独自】特捜部が追い込む「三浦瑠麗の夫」弁護士はあの統一教会弁護人だった!《肉声入手》(現代ビジネス編集部) @gendai_biz [宗教] [ビジネス] [政治] [司法] 高額献金を「競馬でスッ…
『汽車旅放浪記』 関川夏央 著 中公文庫 関川氏は、確か、夏目漱石に関する本を出されていたはずで、その関係で買った本だと思う。まあ、はっきりは覚えていないのだが。 関川氏は、所謂“鉄道ヲタク”のようだ。 実際のところ、“鉄道ヲタク”がどういった集団なのかは、よく知らない。が、よく問題になっているような、電車の写真を撮影したいがためにトラブルを起こす一団とは別に、地方の鉄道を乗るためにわざわざ出かける人達がいて、関川氏は後者に該当するようである。 いや、ご本人は、 わざわざそのために遠出するわけではない。所用のついでにという態度を崩したくないのは、オタクではないといいたいからだ。 と記している。…
晴。 11時半起床。 夕方、図書館。 返却、貸出。 「湯乃市」。 ホームサウナで本年初サウナ。 五セット。 風呂場で意識失い倒れたお爺さんがいた。 ヒートショックはじめ私も気を付けねば。 DVDで、渡邊祐介監督「黒の奔流」。 1972、松竹。 松本清張原作。 岡田茉莉子。 山崎努。アップになった「顔芸」が素晴らしい。 谷口香・松坂慶子。 松村達雄・佐藤慶。 深夜、郵便物ポスト投函に出る。 その際つい、コンビニで寝酒のビールとポテトチップス購入。 5時半就寝。 あの頃映画 松竹DVDコレクション 70's Collection::黒の奔流 [ 岡田茉莉子 ]価格:2525円(税込、送料無料) (…
☆『闇に駆ける猟銃』松本清張(全集)1967 ◎『二人の真犯人』松本清張(全集)1967~1968 〇『肉鍋を食う女』松本清張(全集)1967 〇『データサイエンス入門』竹村彰通(岩波新書)2018『事故』松本清張(全集)1963 『黒い空』松本清張(角川文庫)1990 『闇に駆ける猟銃』は通称津山事件についてのノンフィクション風小説。史上稀にみる大量殺りく事件の背後に戦争の影があったという指摘は鋭い。 『肉鍋を食う女』は奥上州人肉事件の実話に基づくフィクション。僻村に対する偏見が感じられるが、敗戦直後の極限状態に起きた事件を拾い上げる感度はさすが。 『二人の真犯人』も鈴ヶ森事件という実話に基…
代表です。 とても久しぶりです。 なかなか書けずにいてすみませんが、今年こそblog更新を増やそうと考えています。 新型コロナのほうも春からは感染症法(正確には「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」といいます)の2類相当から5類になると言われていますね。 ようやくという感もありますが、一方で更なる医療逼迫に繋がらないことを祈りたいところです。 話題のChatGPT ChatGPTに発達障害支援を問うてみる ChatGPTは発達障害支援の応答にどれくらい使えるのか? 無茶振りをしてみた 話題のChatGPT openai.com なにそれ?という方もいるでしょうが、AIベースの…
死亡したと思われていた国家情報院の要員、ハン・ジヒョクが1年間の記憶を失った状態で発見される。職務に復帰した彼に、記憶を失くす前の自分から「国家情報院の内部に裏切り者がいる」というメッセージが。彼の失われた記憶には大きな謎が隠されていた。 「黒い太陽~コードネーム:アムネシア~」は2021年にナムグン・ミン主演で制作された韓流・アジアドラマです。今回は、「黒い太陽~コードネーム:アムネシア~」が無料で見れる動画サイトをまとめています。 ただ、無料サイトではまず動画は見つからないと思います。昔よりもずっと、違法アップロード動画の取り締まりが厳しくなってますからね。ちなみに私は時間をムダにするのが…
今日の朝活(磨く) 寝起きが良かった朝でした。 爪を磨きました。 床の雑巾がけをしました。 洗面台のボールを磨きました。 ガスレンジを磨きました。 鍋を磨きました。 靴を磨きました。 磨けるものは、磨く事を心がけています。 磨く事が集中力を高め、心が整っていくように感じます。 気持ちが高ぶっている時は掃除をする事が一番、これ、腹が立っている時に無意識に私がする行動なのです( ´艸`) 因みに今朝は怒っていませんよ。 穏やかな朝です。 読まねば 図書館で借りている小説。 期限がもうすぐです。 後3分の1程で完読しますが、お昼休みや3時の休憩に読書をしているので2週間で一冊のペースでが、読み切れず…
寺島文庫リレー塾の最終回を聴いた。 1945年を基点において、1868年の明治維新まで77年、2022年現在までの77年。そして明治維新から77年前の1791年、現在から2100年までの77年という時代認識。(開国を決めた1965年から40年の1905年の日露戦争勝利までの富国強兵路線が40年、そこからら1945年までの敗戦までが40年、平和条約で独立した1952年からの軽武装経済国家路線で1992年のバブル崩壊までが40年、そこから下り坂に入って2032年までの途中が現在という「日本近現代の40年周期説」を私は今までとってきたが、77年周期説も参考にしながら考えていきたい。梅棹忠夫説では、近…
文字霊日記・3260日目 コジキ姫「壱与」、カンジて赤い絨毯にのり、空をカケメグル 「古事記・字源」物語 「太安萬侶が、文字の史観、詞間に虚を暴露したか・・・」 「まさに、そう。序文では、姓の日下を玖沙訶(クサカ)、名の帯の字を多羅斯(タラシ)と謂う、とあるわ」 「それは、前に確認したな」 「ええ。これが鍵」 「なるほど」 「姓名が、日(ヒ)下(サカ)・帯(オビ)、あるいは、タイは台で、玖沙訶(クサカ)・多羅斯(タラシ)、姓はクサカ、名はタラシ。日下の王様で、出自の玖沙訶(クサカ)と、名前が、帯(オビ)は、(丗=三十)+(冖=わかんむり=和漢無理)+(巾)の作字で多羅斯(タラシ)だわ。」 「和…
一年ぶりに上京し、4日間(1月7~10)中に、浦安、王子にて長年お付き合いのある友人、先生にお会いしてきました。(合気道、八卦掌といった長くつづけている習い事など) 充実した時間でしたが、ただ一時期体調を崩し、25年ほどお付き合いのある趣味仲間のTさんにお会いできず、それだけが残念でした。 浦安在住時、Tさんとは、ミステリー小説を読んで、互いに面白かった作品の話をし合う「ミステリ談義」を数か月に一回するのを20年ほど続けていました。今も上京するたびに会っていますが、私が宮崎に戻ってからはラインで情報を交換することが多いです。海外古典、国内古典、本格ミステリ、現代ミステリなどなど。 Tさんは、金…
週刊朝日が休刊すると聞いてため息が出た。 10年ほど前までは読者でした。 図書館で読んでいた雑誌なんよね。 その内詰まらなくなって手に取らなくなったけどね。 しかし、 まさか休刊まで追い込まれるとは・・・・・(-_-;) 読売ウィークリーも廃刊になったけど、 衝撃が違うよね。 ・・・・・・・ 週刊朝日は総合雑誌の先駆けでね、 100万部を超えていた時代もあったんよね。 特集記事は世論形成にも大きな影響を与えたし。 松本清張や司馬遼、 城山や山崎豊子と言った社会派作家を育てた雑誌でもあったのにね。 それが現在では7万程度にまで減少。 ・・・・・・・ さすがにこれでは、 休刊已む無しか。 紙媒体の…
週刊朝日が今年6月をもって休刊するというニュース、思うところがあります。20年位前から買わなくなったけれどそれまではずっと読者だった。 hosyusokuhou.jp 毎週火曜日発売の週刊朝日に木曜日発売の週刊文春と新潮。右と左それぞれのカラーを比較して世の中を眺める一つの指標だった。 しかし左傾斜が強くなりすぎて朝日を買わなくなり、そのうち文春も急速に左旋回、パソコンがXPからVISTAになったあたりから週刊誌は購読しなくなった。 文春を購読し始めたのは「疑惑の銃弾」頃からで、新潮の谷内六郎の表紙、文春の和田誠の表紙、あの頃は週刊誌に勢いがあった。 その頃も週刊朝日と併せ3誌は必ず買ってたけ…