木曜日、 帰りの電車で、本を読んでいるはずなのに、文字だけ追って全く頭に入ってこない。 駅から家まで歩いている間、大好きなポッドキャストを聞いていたはずなのに、何を聞いたのかさっぱり覚えていない。 家について、口に何かを運んでいるのに、全く味がしない。お腹が満たされない。 「悲しい」 この感情は、僕の身体にここまで影響するとは、想像もしていなかった。 異性・同性それぞれに恋愛的な興味を抱きづらい体質ということもあって、僕は基本的にプライベートは1人だ。 だから、新しい出会いも少なければ、離れていく関係性も少ない。 きっと免疫が出来ていなかったんだろう。 小説が大好きで、小説の中では、あれだけ出…