王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。 今回は第168回芥川賞・直木賞の受賞者の会見コメント及びインタビューです。 【芥川賞】この世の喜びよ:井戸川射子 インタビュー 内容 著者について 【芥川賞】荒地の家族:佐藤厚志 インタビュー 内容 著者について 【直木賞】地図と拳:小川哲 インタビュー 内容 著者について 【直木賞】しろがねの葉:千早茜 インタビュー 内容 著者について 感想 まずは芥川賞。受賞直後のお二人にインタビュー。 【芥川賞】この世の喜びよ:井戸川射子 この世の喜びよ 作者:井戸川射子 講談社 Amazon インタビュー 井戸川さんは高校の教師をしながら、…
~はじめに~ 本日ご紹介するのは辻村深月著「スロウハイツの神様」である。本作は舞台化もされるなど話題となった作品である。本日はネタバレも挟みつつ感想を述べたいと思う。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 ~あらすじ~ ~おもしろいポイント~ ①チヨダコーキと赤羽環 ②個性豊かなスロウハイツの住人達 ~最後に~ こちらの記事もおすすめ! ~あらすじ~ 作家や小説家、脚本家など、その卵たちが集うスロウハイツ。そこに住む人々は様々な過去・現在を抱えていた。彼らの複雑な過去を振り返ると、思いもよらない真実が隠されていた。 ~おもしろいポイント~ ①チヨダコーキと赤羽環 本作には現在ス…
世界史を学んだ方なら、ノルマンコンクエストの1066年が英国建国年号となっていることを授業で教わったかもしれません。覚えていますか。 その時、一部の方は疑問を持たれませんでしたか? え、だってフランスのノルマンディ公が英国をとったのならある意味英国ってフランスじゃねって? はい、その通りです!ある意味その時イギリスはフランスでした! 本作はそんな英仏100年戦争前後にフォーカスし、その当時、英国もフランスもなかった、あったのは王侯貴族の陣取り合戦だけで、100年戦争の終結とともに国民国家の萌芽のようなものが見えてきた、と論じるものです。 そんなのどっちでもよくね?と思われる方も多いと思います。…
<正欲 概要> とある理由によって、世間との関わりを断絶して生きている三人の男女。そして、不登校の息子を持つ検察官。年齢も生活する場も異なる個々が、ある事件によって意図せず交錯していく。人間が持つ「欲」と「趣向」。ノーマルとアブノーマル、もしくはマジョリティとマイノリティ。正解の無いそれに踏み込み、特殊な性癖を持つ者が、どれほど生きにくいのかを描いた問題作。直木賞受賞作家である朝井リョウ氏の原作を映画化した一作。 ーーーー いきなり酷評してしまいますが、文学を映像化する難しさを思い切り露呈した作品です。世間では中々評判が良く、面白い!なんてレビューも見かけますが、正直「どこが?」と思ってしまい…
ようやく肩の荷が降りた。はずだが、ちっとも楽にならない。 この「楽にならない」状況は、これからもずっと続くのかな。そうかもな。 人間の営みなんて、楽なことなんてひとつもない。 でも、どうせなら楽しくやりたいな。 自分が楽しいと思えば、それが楽しいことになる。気の持ちようだと思うよ。人と比べるからやっかむ気持ちが起こる。だから、人と比べなきゃいい。それだけのことよ。 自分がやって楽しけりゃそれでいいじゃん。 【きょうの一枚】直木賞受賞作家の顔。 書店に行ったら、今期直木賞受賞の二作品が平積みされていた。手にとってレジに並びたい衝動を堪えて家に帰り、受賞者を描いた。やっぱ、いい顔してるわ。 で、描…
拙いブログに訪れていただきありがとうございます。 お彼岸の出雲も大荒れでした。寒かった。 親戚からまたもおはぎを貰いました。 この電話を貰うのが楽しみです。 ----------------- 小池真理子さんと林真理子さん。 月夜の森の梟は 小池さんだった。 途中まで 林さんと思っていました。 この本はあの林真理子さんだと思い 装丁がきれいで買ってみました。 作家の旦那さんががんで亡くなる。 それを朝日新聞で連載されたそうでした。 夫妻とも直木賞受賞作家でしたね。 これは、藤田宣永さんとの同居暮らし、 夫が肺がんで二年で逝った 話を 知り合った頃から 送った二年後までを 書き綴られました。 私…
pen最新号にて直木賞受賞作家の小川哲さんが人とのかかわりについてエッセイを書いていて、印象に残ったことをメモしておこうと思います。 小説家ということでアウトプットである小説の読者の反応を積極的に確認する作家さん、確認しない作家がいる。小川さんは前者のようで、反応の中にはポジティブなものもあれば当然ネガティブなものもある。 そういった中で自分の作品だけでなく、作品群、コンテンツ全体をどう認識しているかというと次の通り。 もし仮に人類全員に気に入られるようとして書かれた小説があったとしたら、そんな小説は嫌いだ。僕が好きな小説は、僕のもっていた思い込みや価値観をゆるがしてくれる―つまり、ある意味で…
2024年2月10日 今日は半ドン。 土曜日は途中で雨が降るみたいな事情がない限り手ぶらで通勤している。仕事に必要なものは職場に置いてあり、あえてバッグに入れて家と職場を往復する必要がないからである。 じゃあ平日はどうなのかというと、交う人たちの目を気にしてバックパックを背負って通勤している。バックパックの中身は形が崩れないように丁度良いサイズの空の段ボール箱が入っている。 朝の通勤で他のサラリーマンが手に持ったり背負ったりしているバッグには一体何が入っているんだろう? 試しに「サラリーマン バッグの中身」とGoogleで画像検索してみたところ「これだったらバッグがパンパンに膨れ上がるのも止む…
中学生や高校生におすすめな感動する小説が知りたいな~ おすすめ作品を20作紹介します!
10/23(月)19:00 - 21:30 高瀬隼子×小川哲 司会=渡辺祐真(スケザネ) 「作者と小説の境界はどこにあるのか──芥川・直木賞受賞作家によるW刊行記念対談」【小川哲の文学BAR#6】五反田ゲンロンカフェ http://ptix.at/L8FMkG 君が手にするはずだった黄金について 作者:小川哲 新潮社 Amazon うるさいこの音の全部 作者:高瀬 隼子 文藝春秋 Amazon 物語のカギ 作者:渡辺祐真,スケザネ 笠間書院 Amazon
「斎王が楯 今村翔吾」 圧巻の500ページ越え、3日間かけてやっと読み終えました。歴史小説ってあまり読まないのでリズムに乗るのに少し時間と手間を要しましたが。メルカリで手に入れたので偉そうに言えたものではないのですが、あまり学というものがないので琵琶湖の水を大津城にひく(低いところから高いところへ)というもっとらしく書かれた理屈がよくわかりませんでした。じつは。実は今も気になってはいるのですが?多分説明頂いてもは「あはあ左様でございますか」と納得するしかないのですが? だから面白くなかったかと聞かれると、手に汗を握るといった最後の部分は一気に読み切ってしまった。24時間TVで分かっちゃいるけど…
芥川賞受賞スピーチのあまりのすばらしさに、負けちゃダメだ、負けちゃダメだ、と心の中で叫びながら直木賞受賞作家の横顔的なニュースを見ていたら、日系移民を描いた小説を書いていたというので、図書館で借りました。休憩時間で読む用に職場の食器棚に突っ込んでいたら、家族を支えて家族に支えられての、心の風邪と付き合いながら働いている人が、「その本、私も読みましたよ、おもしろかった」と話しかけてくれました。 Wild Soul Four men with blazing souls hungry for revenge.. One woman with a heart burning in passion..…
監督:タカハタ秀太原作:佐藤正午 出演:津田伸一:藤原竜也鳥飼なほみ:土屋太鳳幸地秀吉:風間俊介沼本(コーヒーショップ店員):西野七瀬倉田健次郎:豊川悦司 -----<あらすじ・解説>直木賞受賞経験のある作家・津田伸一(藤原竜也)は、担当編集者の鳥飼なほみ(土屋太鳳)に執筆途中の新作小説を読ませていた。津田の体験を基にしたという新作に魅了される鳥飼だったが、大量の偽札や一家失踪事件、裏社会のドンといった話を聞くうちに、それが小説の中だけの話とは思えず困惑する。鳥飼は津田の話を頼りに、その新作が本当にフィクションなのか検証していく。 <解説> 『ジャンプ』などの原作で知られる直木賞作家・佐藤正午…