Histoire de France(仏)
フランスの歴史。クロマニヨンがフランスに存在することから分かるように、大昔から人間が住んでいるから、その時代から「歴史」に入れることも一応は可能ではある。 イメージ的には「西フランク国」が「フランス王国」に化けた時点で区切るといいような気がするが、それは単なる「フランス王国史」とその後日談であって、あまりこだわる必然性はないと思われる(そもそも各地域に分裂していたわけだし)。
1871年と2021年 パリ・コミューンとは…… 「パリ・コミューン」 (岩波新書) 桂 圭男 「パリ・コミューン」(中公新書) 柴田 三千雄 何十年後の今、読み返してみて…… おまけ…… 自由の女神についても、語る日が来るのだろうか 1871年と2021年 実は今年2021年は パリ・コミューン 150周年が、それが語られることは、寡聞にして少ない というか、ぼくだって、今回本を読んでみて、今年が150周年であることに、きづいたぐらいだ それだけ、パリ・コミューンは忘れ去れている 高校の世界史に数行出てくるだけのそんな存在大多数の日本人は存在自体を知らないだろう むろん、50年前の100周年…
9月のある日、見慣れないメールアドレスからキャリアメールに連絡が入った 「○○先生が亡くなりました」 「昨年大病をして……」と、今年の年賀状の恩師の文言を見たときから予想はしていたものの…… やはり、それはショックな出来事ではあった その日を境に 「何かをしなければならない」 心の奥から小さな声が聞こえてきた 恩師への感謝というものをどのように返すべきか自分ができるところから、小さなところからでもやるべきだろう それが、このブログを始める契機である 恩師から受け取ったボールをなんとか、投げ返してみよう それが大海に向かって、であったとしても ひょっとしたら、波間に漂う小ビンのように、いつか、だ…
世界史を学んだ方なら、ノルマンコンクエストの1066年が英国建国年号となっていることを授業で教わったかもしれません。覚えていますか。 その時、一部の方は疑問を持たれませんでしたか? え、だってフランスのノルマンディ公が英国をとったのならある意味英国ってフランスじゃねって? はい、その通りです!ある意味その時イギリスはフランスでした! 本作はそんな英仏100年戦争前後にフォーカスし、その当時、英国もフランスもなかった、あったのは王侯貴族の陣取り合戦だけで、100年戦争の終結とともに国民国家の萌芽のようなものが見えてきた、と論じるものです。 そんなのどっちでもよくね?と思われる方も多いと思います。…
概要 フランス史のなかでも、ブルボン王政時の歴史を人物中心に濃ゆく濃ゆく描写しています。ビギナー向けの新書というより、あくまでフランス勉強したい方、フランスマニア等に勧めの作品。 なお本作は3巻シリーズの最終作ですが、単体でもきちんと読める形となっております。本作はヴァロア朝末期、ユグノー戦争と時の権力者カトリーヌ・ド・メディシスが権勢を振るう辺りから描かれます。 扱うのは主に絶対王政時代 フランス王朝史が三冊セットでKindleで50%オフであったため、カペー朝の勉強をしているときに購入しました。 フランス王朝史 全3冊合本版 (講談社現代新書) 作者:佐藤賢一 発売日: 2019/07/2…
世界史を勉強しています。私の先生は、古代ギリシア・ローマが終わると、ゲルマン大移動や十字軍、そして神聖ローマ帝国へとすすみ、あれよあれよとという間に中世ヨーロッパへと進んでしまいました。カロリング朝、カペー朝はノルマン公国はじめイギリス史と併せて流れを理解するうえでは結構重要そうなのに、さらっと触れるだけでした。もう少し知りたいなあと思い購入。 驚きましたが(失礼!)、非常に面白かったです。 自分が歴史好きというのはあるかもしれませんが、やはり筆者の腕によるところが大きいと思います。と調べてみると、なんと直木賞作家でもあったのですね。 カペー朝は戦国時代? さて、私の印象ではカペー朝時代は、日…
教養としてのフランス史の読み方 表紙 教養としての「フランス史」の読み方福井憲彦 著PHPエディターズ・グループ 発行2019年10月8日 第1版第1刷発行この本はまずフランス史を語り下ろして、それを編集するという形をとっているそうです。よって非常に読みやすく感じました。カペー朝は1328年まで、15代341年間続いた。これは歴代の王が直系の跡継ぎに恵まれた、から。これは「カペー朝の奇跡」と呼ばれている。p64-65フランス革命は従来言われていたような、「古い王政が頑固に市民の自由を抑圧していたので、市民が自由を求めて起こした革命」というほど単純なものではなかった。むしろ現実は逆で、民衆は当初…
貧困と共和国―社会的連帯の誕生作者:田中 拓道発売日: 2006/02/01メディア: 単行本 フランス革命から20世紀初頭までのフランスにおいて、産業化とともに現われた「社会問題」への対応を、自由放任主義と社会主義の間に立って行おうとした支配層の諸思想を検討し、フランス福祉国家を準備した思想史的過程を解明することを目指した力作。氏の博士論文。
フランス革命を舞台とした立身出世物語 2002年刊行作品。文藝春秋の小説誌「オール讀物」の2002年1月号から12月号に連載されていた作品を単行本化したものである。 黒い悪魔 作者:佐藤 賢一 文藝春秋 Amazon 文春文庫版は2010年に登場している。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★★(最大★5つ) 立身出世モノ。身分の低い主人公が苦労を重ねて成功していくタイプの物語を読んでみたい方。フランス革命期を舞台とした歴史小説を読んでみたい方。テンションが上がる、熱い物語に心を撃たれたい方。アレクサンドル・デュマファンの方におススメ! あらすじ フランス人貴族とカリブの黒人奴…
マルクスは『歴史は繰り返す。最初は悲劇だが、二番目はバロディとして』といった。これはフランス史でのナポレオン三世の台頭についての政治的発言だ。 日本の漫画『ルパン三世』については至言であろうが、今次のコロナについて当たっているわけでもないだろう。 20世紀初頭のスペイン風邪が今回のパンデミックと比較される。 全世界で5億人が感染し、5000万人以上が犠牲になったと推定されている。 ja.wikipedia.org 時系列的には1918年から1920年の間が、その感染期間とされている。三回のピークがあり、第二波が最大の死者数をもたらしている。現在も流行を繰り返すA型インフルエンザウイルス(H1N…
2000年、ジョン・ケイルはフランスの映画、サン・シール(ザ・キングス・ドーターズ)のサウンドトラックを制作しています。さすがというか、もはや手慣れた感じでしょうか。クラシカルな旋律、アレンジもお手のものですね。 映画は、17世紀のフランスが舞台でルイ14世の最後の妻とされるマントノン侯爵夫人フランソワーズ・ドービニェの話のようです。フランス史については全く不勉強なので、なんともコメント出来ず・・・。 なお、同名のアメリカのファンタジー映画もあって全く別物のようです。 ジョンケイル John Cale - Slow Dazzle CD アルバム 【輸入盤】価格:2013円(税込、送料無料) (…
全盛期tumbr(2010年代前半)では匿名女子アカウント集団の側から匿名男子アカウント集団に向けて「お前達が想像や創作の世界で美少女や美女に何をしようが我々は関知しない。我々が想像や創作の世界で美少年やイケメンに何をしようが関知しない限り」なる通達があり、事実上これが停戦協定として守られていたのです。だからそれ自体についてどうこうは思いませんが、女子が男子の願望剥き出しの展開について「あー」と思う程度には「ハウル・パターン(それまで誰にも心を開かなかったイケメンのプレイボーイがヒロインと邂逅して初めて真実の愛を知る)」や「一寸法師パターン(それまでヒロインしかその良さが分かってなかった凶暴な…
今回は、マドルチェのモデルとなった人物の徹底考察②ということで、「マジョレーヌ」「シューバリエ」「メェプル」の三体について解説していこうと思います。 前回の記事で「プディンセス」「ティアラミス」「プティンセスール」「グラスフレ」のモデルとなった人物の解説をしておりますので、そちらも合わせてご覧下さい。 harusdia.hatenablog.com 前回のおさらい 「マドルチェ・マジョレーヌ」は、マリー・アントワネットと縁があるマドレーヌから誕生した マドルチェ・マジョレーヌは、ジャンヌ・ダルク? ナポレオン・ボナパルトを描いた「マドルチェ・シューバリエ」の違和感 お菓子もフランスも関係のない…
銀座・博品館劇場 3月20日(日)~27日(日) 配信:シアターコンプレックス スタッフ 【演出・脚本】児玉明子 【原作】柚木麻子 【音楽】はるきねる 【メインテーマ・音楽監修】和田俊輔 【振付】井出恵理子 【美術】松生紘子 【照明】阿部将之 【映像】荒川ヒロキ 【制作】アプル キャスト 【前原範子a.k.a.ノリスケ】岩田陽葵 【滝沢美姫a.k.a.王妃】上西恵 【遠藤千代子a.k.a.チヨジ】伊藤純奈 【鈴木玲子a.k.a.スーさん】小嶋紗里 【リンダ・ハルストレムa.k.a.リンダさん】長谷川里桃 【安藤晶子(ギャルグループ)】清水らら 【黒崎沙織(ゴスグループ)】後藤早紀 【伊集院詩子…
私の大好きな佐藤賢一の一番得意なフランス史作品。世界史が好きな私ですが黒王妃でもカトリーヌ・ドゥ・メディシスでも誰なのかどころかどの時代の人なのかさえ分かりませんでした。普通ならばこの時点で興味が無くなるでしょうが、そこは佐藤賢一、絶対に楽しめるだろうとワクワクしながら読み進めましたが想像以上の面白さでした。 さすが佐藤賢一。ネタバレの少ない歴史小説は本当に面白い。 www.shueisha.co.jp 彼女は死ぬまで黒衣を愛した──。現代に続くファッションの礎を築いた王妃カトリーヌ・ドゥ・メディシス(1519-1589) ルネサンス期、フィレンツェで生まれたカトリーヌ・ドゥ・メディシス。政略…
皆さんこんにちは! 突然ですが、私は今、フランス史を勉強しています。 高校の時に世界史を学び、フランスの歴史にももちろん触れましたし、大学受験でも選択科目の一つに世界史を選んだので、フランス革命やナポレオン、七月革命や二月革命、そして普仏戦争など、重要な出来事は覚えていますが、理解はとても浅いです。 今私がフランス史を勉強しているのは、実はフランス語を身に着けるためなんです。フランス語を学び始めたはいいものの、難しくて先に進めません。そんな時思いついたのが、「歴史の勉強との併用」です。私は中学受験の勉強をしていたころから、社会の勉強が大好きで、その中でも一番楽しかったのが歴史です。もちろん、中…
明治維新においては幕府がフランス陸軍を真似したり、明治憲法においてナポレオン法典が参考にされている。 また、3部会や基本的人権といった民主義と法典を理解するにはどうしてもフランスやアメリカの革命についての理解が 必要と感じました。 フランス史やフランス革命は私にとって苦手な領域であり基礎知識を得るために教科書的な本として本書を手に取りました。 フランク王国から勉強するのは負担が大きいのでまずはフランス革命の遠因を作った太陽王ルイ14世の辺りから。 ルイ14世以前も100年戦争、イタリア戦争、スペイン戦争により国力を消費していた。 ルイ14世の頃、徴兵制ができてフランス陸軍は4万人から40万人に…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 現代日本人の女系天皇推進派は、日本史はおろか世界史・西洋史さえも理解できない歴史音痴である。 ・ ・ ・ 『教養としてのフランス史の読み方』 PHP 著者 福井憲彦 「「第四章 フランスとイギリスはなぜ百年も戦ったのか」 複雑に入りくむ英仏王室──ヴァロア朝の成立 フィリップ2世が基礎を作り、ルイ9世が引き継いだ王権のシステム化は、まだ完成にはほど遠いながらも、領邦君主の多くを国王の支配下に置くことに成功しました。 フランス国王は、都市にコミューンの設置を認めることで得た貢納金(こ…
地獄の季節 (岩波文庫)作者:ランボオ,小林 秀雄岩波書店Amazon はじめに タイトルを見て「小林秀雄訳『地獄の季節』の誤訳」ではないのかと思われるかもしれませんが、実は Rimbaud(一般的には「ランボー」ですが小林訳では「ランボオ」)の Une saison en enfer の訳としては杜撰でありながらも傑出した文学性を有しているとされており、その意味では小林秀雄が創作したと言ってもよいという業界常識を踏まえた上で付けています。いや、本当は「訳」が連続するのを避けたかったからです。 こういう記事を書く上では、魔除けが重要です。加藤晴久, 2007, 『憂い顔の『星の王子さま』-続出…
"イカサマ"をどう捉える? 『Card Shark』(Switch,Steam)。一見するとトランプカードを扱ったゲームのようだが、中身は一筋縄にはいかない本作。表面的な紹介は手短に済ませよう。 物語は18世紀フランス、或る場末の酒場で働いていた身よりのない聾唖の青年が、名うてのギャンブラーであるサンジェルマン伯爵に見初められ、その後の長旅に同行することになるというもの。彼と旅しながら、フランス各地や隣国の名士や貴族たちを相手に"賭けトランプ"を行うこと、その中で「イカサマ」を成功させることが本作におけるメインである。ただ、そのイカサマのゲーム性について解説・批評するのは案外難しい。本作はプレ…
中級ドイツ語会話ハンドブック[新版] 谷澤優子、ガブリエラ・シュミット 著 第1部は毎日使う定型表現。第2部はドイツ語会話パターンを実例と合わせて解説。第3部は日本紹介の200以上の表現集。全例文音源付き。 シャルル・ドゴール伝(下) ジュリアン・ジャクソン 著/北代美和子 訳 世界を牽引した指導者、「最後の偉大なフランス人」シャルル・ドゴール。彼は巧みな戦略家であり、ひとつの政策に固執する反面、融通無碍な政治家でもあった。派手さを嫌う性格でありながら、ショーマンシップも発揮した。悲観と楽観のあいだを揺れ動き、自信を喪失したかと思うと、自己をフランスと一体化させ、君主であるかのように振る舞った…
今週のお題「本棚の中身」について紹介します。 本題の本棚 いつ本を買うのか 積読を解消したい 本題の本棚 私の本棚の一部です!! ドン!! 本棚の1段目 授業のテキストから小説までジャンルを気にせずに本を置いています。 大きさ順、高さ順に書籍を並べています。本の高さを考慮せずに置くと空間に凸凹が生まれますが、高さを気にして収納すると部屋も気持ちもスッキリするのでオススメです。 いつ本を買うのか 本との出会いはタイミングや運だと考えているので、読みたいときに買うようにしています。この読みたいときとは、「この本、面白そう!😊」と感じたときだと思います。時間が経つにつれ自分が面白いと思うことは変わり…
先日刊行した『シャルル・ドゴール伝(上)』に引き続き、『シャルル・ドゴール伝(下)』が見本出しになります。配本予定は16日ですので、来週末くらいから書店店頭に並ぶことでしょう。 あたしはフランス史に詳しいわけではありませんので、ドゴールのフランスにおける評価についてはよくわかりませんが、対独、対ナチスに対して最後まで抵抗を続け、国外からもレジスタンスを呼びかけた救国の英雄といった印象を持っています。それで正しいのでしょうか? まあ、史上の人物の評価は難しいですし、どんな人物にも毀誉褒貶が付きものですから、褒めちぎる人もいれば、ケチョンケチョンに貶す人もいることでしょう。 ところで、『シャルル・…