●歌は、 「我が背子が帰り来まさむ時のため命残さむ忘れたまふな(巻十五 三七七四歌)」 「逢はむ日をその日と知らず常闇にいづれの日まで我れ恋ひ居らむ(巻十五 三七四二歌)」 である。 福井県越前市清水頭町 魚友支店横万葉歌碑(狭野弟上娘子・中臣宅守) ●歌碑は、福井県越前市清水頭町 魚友支店横にある。 ●歌をみていこう。 ◆和我世故我 可反里吉麻佐武 等伎能多米 伊能知能己佐牟 和須礼多麻布奈 (狭野弟上娘子 巻十五 三七七四) ≪書き下し≫我(わ)が背子(せこ)が帰り来まさむ時のため命(いのち)残さむ忘れたまふな (訳)あなたが帰っていらっしゃる、その時のために、待ち焦がれて死んでしまいそう…