「稲むらの火」は、1854年(安政元年)の安政南海地震の際、津波の発生を知らせるために庄屋の五兵衛が刈り取った稲に火をつけて村人を高台に誘導して命を救った、という物語。
和歌山県広川町で起きた実話をもとにしており、主人公のモデルは濱口梧陵氏(ヤマサ醤油の7代目当主。後の和歌山県知事)。ただし、細かなストーリーは創作されており、事実とは多少異なる。「稲むらの火」の原作は、津波の40年後に感動したラフカディオ・ハーン(小泉八雲)氏が創作した "A Living God"。
http://www.inamuranohi.jp/livinggod/index.html
この英語の物語をもとに日本語の「稲むらの火」という作品にしあげたのが当時小学校教師をしていた中井常蔵氏。昭和12年から昭和22年まで尋常科小学校の教科書にも掲載されていた。
http://www.inamuranohi.jp/inamura/in00.html
いまも地震防災や防災教育というと引き合いに出される逸話である。