ラダトーム城に入城したおれたちは歓迎の宴に招かれ、その宴の席でラダトーム王と 今後も恒久的な協力関係を築くことを誓い合い、杯を交わした。 好きなだけ食って飲んで、言いたいことも言って、宴の後はそのまま城に泊めてもらい 翌朝、おれは大満足でラダトーム城を出た。 ルーラを唱えるため、人混みを避けて町のはずれまで歩いて来たところ、海の向こうに 「あるもの」が見えた。 うげっ! あいつ、なにしてやがる!? めんどくせえことになりそうだと、見て見ぬふりをしようとしたがすでに遅かった。 王子は「あっ!」と驚きの声をあげ、ナナは「まあっ!」と嬉しそうな声をあげた。 そりゃそうだろう。あのでかい図体が目に入ら…