同盟締結に『ロトの印のステッカー』を渡され、怒りをあらわにしたデルコンダル王は ナナの熱い想いに心を動かされて、ローレシアとの同盟締結に合意してくれた。 一見、おれの計画は成功したように見えた。だが聴衆の視線は、王様を説得したナナと 同盟締結を宣言したデルコンダル王に注がれていて、誰も王子を見ちゃいねえ! なにやってんだ、王子! 主役の座をこいつらに奪われてるぞ! くそっ! 今のこんな状態から、人々の注目を再び王子に集めるにはどうすれば良い? 考えを巡らせながらあたりを見まわしていると、当の本人である王子と目が合った。 王子はおれを見てハッとした。 「カイン!」 大きな声でおれに呼び掛けてくる…