本日は、すみだトリフォニーホールにて新日本フィルの定期公演でした。 指揮は楽壇の重陳、マエストロ秋山和慶。曲目は以下のとおりでピアノは児玉桃さん。 細川俊夫:月夜の蓮~モーツァルトへのオマージュ~ ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調作品27 まず、細川俊夫『月夜の蓮』については以前の投稿で書いており、今回の演奏会で初めて生で聴いたわけです。 この曲は、蓮が泥濘をかき分けて水面の上に開花するに至るプロセスを、きっと人間の苦悩や何やらからの解放のような比喩として表現しているように思えます。池の水面に広がる波紋のようなピアノの打鍵から始まり、蓮を表すピアノと管弦楽との熾烈な交差、そして、恐らくモーツァ…